SUV人気が高まり、輸入車メーカーのSUVが非常に豊富です。
ランボルギーニやロールスロイスといった高級車ブランドまでもがSUVに参入しているわけですから、この流れは本物といって良いでしょう。
ただ、SUVのネックとして「大きすぎる」というのがありますよね。特に7人乗りともなると、運転に相当な気を使います。
というわけで、今回は輸入車メーカーのSUVで5人乗りのラインナップに絞って、おすすめ車種をご紹介したいと思います。
アウディの5人乗りSUV
まずはドイツのアウディから。アウディの5人乗りSUVは以下の3車種です。
- ・Q2
- ・Q3
- ・Q5
Q2 お手頃価格で最もコンパクトなSUV
フロントライトの横幅が、セダンや上位ラインナップのSUVよりも狭くなり、よりサッパリとした顔立ちをしているのがQ2です。
このデザインを良しとするかどうかは好みが分かれそうなところ。僕はアウディの切れ長なフロントライトと、重厚なフロントグリルが好きな人間なので、Q2のデザインは好きになれません。
印象としては若者が好みそうなデザインかなと。価格も安く抑えられているし、SUVだし。この値段でアウディの5人乗りSUVに乗れるなら、非常に良い選択肢にはなると思います。
Q3 アウディの王道SUV
最もアウディらしいデザインで、サイズ感もちょうどいい万人受けしそうな車種がQ3です。
SUVにコンパクトさを求めている人で、なおかつ”アウディらしい”デザインが好みであればQ3が良いでしょう。
全長4.4mなので、取り回しも良く、女性でも安心して運転できるサイズ感です。
新しいフロントバンパーのデザインによって、より精悍な顔つきになっているのもGOODですね。
Q5 ひとつ上の、上質な5人乗りSUV
アウディには最上位クラスとしてQ7という7人乗りSUVがありますが、そのひとつ下のクラスとして分類されるのがQ5です。
正直なところ「え、Q3となにがちがうの?」と思う人も多いのではないでしょうか。
わかりやすいところだと、Q5はQ3よりも全長が30cmほど長いです。そのため、座席の空間が広々としており、荷室スペースもより使いやすくなっています。
価格も上がりますので、内装の質感もQ3より上質です。
ただ、一部の安全装備がオプション扱いなのがちょっと残念ですね。この価格帯なんだから、全車標準装備にしてほしいところです。
BMWの5人乗りSUV
次はドイツのBMWです。BMWのSUVはアウディ以上に、細かいセグメントにわかれています。つまり、車種が豊富です。
ここでは3台の5人乗りSUVを紹介します。
- ・X1
- ・X2
- ・X3 (派生モデルとして X4)
- ・X5 (派生モデルとして X6)
X1 最もお手頃なグレードだが、質感は高い
X1は2009年に初代モデルが登場しました。価格こそ400万円を超えてきますが、それに見合った内外装の質感を持っています。
一応、BMWのSUVラインナップのなかでは一番安いモデルなのですが、ボディサイズはそれなりに大きい(特に車高が1,610mmと高い)です。
BMWの5人乗りSUVであれば、まずはこのモデルを検討してみると良いでしょう。
そのうえで「もうちょっとコンパクトなのが良い」とか「クーペっぽいのが欲しい」ということであれば、X1と他の車種を比較しながら検討するとわかりやすいです。
X2 スタイリング重視の5人乗りSUV
X1とX2、なにがちがうのよ?という声が聞こえてきそうですね。
まずちがうのは、車体のサイズです。X1は全長4,455mmなのに対して、X2は全長4,375mmと10cm弱短くなっています。
高さもX1が1,610mmで、X2が1,535mmなので、X2のほうが低くなっています。
総じて言えることは、ドライビングおよびデザインを優先して、スポーツスタイルに仕上げたSUVがX2というわけです。
荷室容量もX1よりX2のほうが小さいですし、燃費もX2のほうが悪いです。
少し乱暴な言い方をすれば「X2はザインと走行性能で買う車」と言えるかもしれません。
X3
ミドルクラスSUVであるX3は、X1よりも全長・全幅・全高のすべてが大きくなります。
たとえばX3の全長は4,720mmなので、X1よりも30cm近く長いです。
そのぶん車内のスペースも広いですから、5人乗りで長時間乗ることが多い人にとってはX1よりもX3のほうが快適性は高いでしょう。
また、フロントの顔つきが他のモデルよりも精悍で、より高級感があります。
車内の内装も本革シートを設定するなど、かなり豪華です。このクラスになるとだいぶ雰囲気が変わります。
なお、X3の派生モデルとしてクーペスタイルのX4というモデルもあります。本当に多様ですね。

BMW X4
ルーフからリアにかけてのラインがなだらかで、クーペっぽさを演出しています。フロントのデザインもX3とは異なりますが、X4がかなり個性的なデザインであることは間違いありません。
X5
大型SUVに分類されるX5で、全長は5m近くあります。それだけに運転には気を使うこと必至ですが、それをはるかに上回る内装の満足感があるはずです。
また、それ以上に充実しているのが運転支援機能です。BMWでは国内モデルとして初めて「ハンズ・オフ機能付き渋滞運転支援機能」をX5に搭載しました。
わかりやすくいえば、渋滞中のノロノロ運転でアクセルもステアリングも放してOKというもの。渋滞のときはストレス溜まりますからね、これは嬉しい機能です。
価格は1000万円近いですから、他メーカーのライバル車ともじっくり比較して慎重に決めたいところですね。
メルセデス・ベンツの5人乗りSUV
次はメルセデス・ベンツです。メルセデス・ベンツのSUVの車種名はアルファベットが多いのでちょっとわかりにくい印象を持たれるかもしれません。
ただ、実際はとても簡単で、末尾のアルファベットがそのままクラス名を示しています。
つまり「GLA」なら「A-ClassのSUV」ということです(A-Classというコンパクトな車種のSUV版ということですね)。
- ・GLA
- ・GLC
- ・GLE
- ・G-Class
GLA コンパクトにSUVを足した、ライバルの少ない領域
さきほど説明したとおり、A-ClassのSUV版がGLAです。A-Classという車種はコンパクトカーに分類されるサイズなので、とても小さいです。
そのA-Classのロードクリアランス(最低地上高)を高くしたのがGLAになります。
ただ、デザインやフロントの顔つきはだいぶA-Classとは異なるので、好き嫌いが分かれそうです(僕はGLAのフロントデザインが昆虫みたいに見えるので好きではありません…)。
「SUVが欲しいけど、なるべくコンパクトなのが良い」ということであれば、GLAはおすすめです。
GLC メルセデスのミドルクラスSUV
GLCはメルセデスの中核を成す車種として販売されています。
見た目は正統的なメルセデスCクラスをそのまま引き継いでおり、クセがないデザインになっていますね。
後席の広さはもちろんのこと、インパネなどスイッチ類も細部に至るまで美しい造形を持っています。
メルセデス・ベンツのSUVのなかでは、一番”真ん中”を言っている車種だと思うので、僕が買うならこのモデルかな、と思っています。
ちなみに、BMWでSUVのクーペスタイルを成功したのを受けて、メルセデスでもGLCクーペというモデルも展開されるようになりました。
GLCクーペは後方の視認性も悪いですし、荷室は500Lと少ない(GLCは550L)ので、クーペスタイルに惹かれた人が買う車ですね。
GLE メルセデスの最上位SUV
GLEはEクラスのSUV版と考えるとわかりやすいでしょう。
黒を基調とした内装は非常に洗練されていて、こうして見ているだけでもうっとりしてしまうほど。派手さはないですが、生真面目な感じが好印象です。
エンジンはDOHC V型6気筒ターボチャージャー付で、かなりパワフルです。
当然ながら、最低地上高もしっかり確保されているので、悪路での走行も安心できます。
あまりGLEでガツガツと渡河する(河を渡る)ようなアウトドアをする人は多くないと思いますが、やはりSUVというジャンルに見合った多様な使い方ができるのは嬉しいですよね。
価格は896万円〜。ライバル車であるX5(9,200,000 円〜)よりもやや安めの価格設定にはなっていますが、ほぼ同じ価格帯と考えるべきでしょう。
G-Class 誰もが憧れる至高のゴツゴツSUV
G-Classは、そのデザインを見てわかるとおり非常に際立った存在です。
時代を重ねてもほとんどデザインを変えずにきたせいもあって、時を重ねるほど、その角ばったデザインの異質性みたいなものが際立つような気がします。
見た目こそほとんど変わっていませんが(それが最高なんですが)、中身はかなり先進的になってきています。
自動ブレーキ、車線逸脱防止、駐車サポートなど、その見た目からは想像つかない先進装備を備えています。
また、長い歴史があるGクラスはその人気が衰えることがなく、中古車の価格も高い値段で維持されています。よって、リセールバリューも高い車種です。
フォルクスワーゲンの5人乗りSUV ティグアン
現行のラインナップでは、フォルクスワーゲンのSUVはティグアンのみです。
見た目こそ迫力がありますが、サイズは非常にコンパクトです。全長は4.5mしかありません。
ですので、5人乗りこそできるものの、荷物をたくさん積んで長距離ドライブというのは少し厳しいサイズ感になるでしょう。
渋滞時の追従支援システムなどの便利な機能も付いていますし、歩行者検知にも対応するなど安全装備には不足がありません。
僕はフォルクスワーゲン・ゴルフのオーナーだったのでわかるんですが、フォルクスワーゲンはドライビングが硬めなので「運転してる感」があってすごく良いんですよね。
ボルボの5人乗りSUV
- ・XC40
- ・XC60
- ・XC90 (7人乗り)
ボルボのSUVはここ数年で絶好調です。XC60もXC40も日本カー・オブ・ザ・イヤーに選ばれるくらい、多くの人に支持されています。
ボルボのSUVはわりと車種ごとの住み分けというか、クラス分けがしっかりされている印象です。
XC40は若者がアクティブに使うような印象。XC60は大人な上質感をひしひしと感じます。
デザインについてはXC60の素晴らしさが突出していると思います。フロントグリルも申し分ないし、ルーフからリアにかけてのラインも美しいです。
XC40はスマートフォンを置くだけで充電できるワイヤレス・スマートフォン・チャージや、多彩な収納ポケット、使い勝手のいいシートアレンジなどかなり使い勝手も重視されています。
XC60はシートを含めた内装の充実っぷりもさることながら、AWDの本格的な走破性も持ち合わせています。
両者ともに安全装備は全車標準装備なので、安心して運転できるのが良いですね。
- XC40の新車価格:¥3,890,000〜
- XC60の新車価格:¥6,140,000~
個人的に選ぶおすすめ5人乗りSUVベスト3
- 第1位 ボルボ・XC60
- 第2位 アウディ・Q50
- 第3位 メルセデスベンツ・Gクラス
僕は基本的に車選びはスタイリング(見た目)から入るタイプなので、ここで挙げた車種はいずれも見た目の好みです。
ただ、ボルボXC60に関しては内装の質感がすごく好きで、インテリセーフと呼ばれる安全装備が名実ともに優れていることから、正直断トツで1位です。
これほどの装備と内外装を充実させながら600万円台で買えてしまうという価格も魅力。
あくまでも僕の主観ですが、XC60は多くの人にとって「間違いのない選択」となるはずです。
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