車に長いこと乗っていると「そろそろ寿命かな…?」と感じることがありますよね。
そのとき、車を売るべきなのか、あるいは廃車にするべきなのか迷うこともしばしば。
廃車にするべきかどうかは、車の走行距離によるところが大きいです。
では、車の走行距離がどれくらいになったら廃車にすべきなのでしょうか?廃車の目安と年数についても解説します。
【結論】廃車までの走行距離に明確なルールはない
最初に結論からいうと、「○○万kmになったら廃車」というルール(法律)はありません。
そして、車の性能的にも「○○万kmになったら廃車」というのを一律で判断するのはむずかしいのが現実です。
なぜなら、走行距離が多くても、メンテナンスが行き届いていれば車は20万kmでも30万kmでも活躍してくれるからです。
また、車種によって堅牢性がちがうため、同じ10万kmでも軽自動車とランクルではわけがちがいます。
とはいえ、それでは身も蓋もないので、お伝えするなら10万kmを超えたら買い替え(廃車)というのが1つの目安になるでしょう。
走行距離10万kmで廃車という考え方は健在?
よく聞く話として「走行距離が10万kmを超えると車としての値がなくなる」という目安があります。
つまり、10万km以上走った車は中古車としての価値がないので廃車にするしかないというわけです。
本当に10万kmで廃車にするのが正しい選択なのでしょうか?
結論からいうと、「10万kmを超えても車の性能には問題ないが、市場価値はほぼゼロになる」というのが正しい考え方です
「10万kmが車の寿命」は日本特有の考え方
車の寿命は年々伸びています。ですから、「10万kmで廃車」というのは一昔前の話です。
いまの時代の車は燃費性能も向上していますし、エンジンや各種パーツの耐久性も非常に高くなっています。
さらにいえば、「10万kmが車の寿命である」というのは日本特有の価値観です。
欧州などでは平気で15万km〜20万kmの走行距離に達します。
たとえばドイツだと、20万kmを超えた車を親から子どもへ引き継ぐことも多々あるんですよね。
とはいえ、「10万kmを超えるとアウト」という風潮が日本で根強く残っているのは間違いありません。
10万kmを超えると車にガタがきて故障しやすくなるという意識を多くの人が持っているからです。
そのせいもあって、10万kmを超えると中古車価格が大きく下がることがほとんどなのです。
また、ドイツ車を除く輸入車(フランス車やイタリア車)は日本車に比べると故障が多いのは間違いありません(昔よりはだいぶマシになりましたが)。
メーカーや車種によって、耐久性にちがいがあることも知っておくといいでしょう。
車のメンテナンス次第では10万km以下で廃車になることも
車種やメンテナンス状態によっては10万kmを超えて、明らかに廃車にするしかない車もあります。
保管状態が悪かったり、エンジンを蒸した運転をしたりといった状況が続くと車の寿命は短くなるからです。
また、車に長期間乗らずに放置しておくのもよくありません。なぜなら、車のエンジンは定期的に動かしたほうが長持ちすると言われているからです。
10万kmで廃車!と一括りにするのは間違いですが、中古車としての買取相場はどうしても高くなりにくい傾向があります。
走行距離ではなく、維持にかかる費用を廃車の目安にしよう
いま乗っている車の車検費用はどれくらいですか?修理にはどれくらいの費用がかかっていますか?
車に乗っていると、じつに多くの維持費が発生します。
新車で買ったばかりのころは気にならなかったはずの不具合は、走行距離を重ねると少しずつ出てくるものです。
そうなると、車を持っているだけでも(ほとんど乗らなくても)かなりの費用がかかる可能性があります。
ですから、廃車を決めるのは走行距離ではなく、その車の維持にどれくらいの費用がかかっているかで決めるべき、というのが僕の持論です。
車の修理費用や期間は部位によって異なる
当然といえば当然ですが、車のどこが故障しているのかによっても修理にかかる費用や日数は異なります。
タイヤやエンジンオイルの交換で済めば比較的ラクですが、エンジンまわりの不具合は時間もお金もかかります。
さきほど説明したとおり、廃車にすべきか否かは走行距離を目安にするのではなく、故障の度合い(費用がいくらかかるか)によって決めるべきです。
まずは、不具合が発生している部位(パーツ)がどこなのかを突き止めましょう。
そのうえで、そこの修理にかかる費用と日数を計算してみてから結論を出すのがベストです。
自分で不具合箇所をチェックできる人は少数でしょうから、近くのディーラーや整備工場に持ち込んでみるといいでしょう。
修理前の見積もりだけであれば費用は無料なことがほとんどですから、心配は無用です。
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1ヶ月あたりの費用で計算して廃車を決めよう
僕がおすすめしたいのは「1ヶ月あたりの維持費で廃車にすべきか決める」ということです。
さきほどからお伝えしているとおり、あまりに維持費がかかりすぎる車に乗り続けるのは家計の負担になります。
ですから、毎月の維持費を計算して、自分の収入の許容範囲を超えるなら廃車 or 買い替えをおすすめします。
毎月の費用に分けて考えてみる
一例として、走行距離が10万kmに達していても、問題なく走れる。なおかつ、修理・維持費用が高くつかないのであればそのまま乗るのも1つの選択肢としてアリです。
車検が2年間で12万円とすると、1ヶ月あたり5,000円の負担。
修理費用が2年間で30万円とすると、1ヶ月あたり12,500円の負担。
合計で1ヶ月あたり17,500円の費用負担で車を乗っていることになります(ガソリン代や保険料はのぞく)。
僕の場合ですが、車検と修理に毎月17,500円も負担しているのなら廃車か買い替えを検討してしまいます。
ガソリン代とか駐車場代も含めると毎月3万円近く払っていることになりますからね…。まあ、車が好きなんで判断がむずかしいところですが。
これだけの費用を払う価値があるか?で考える
廃車にするべきかどうかは、走行距離で決めるべきではありません。
1ヶ月あたり、これだけの費用を払う価値があるか?それによって決めるべきものです。
走行距離で廃車にするか考えがちですが、じつはまだまだ乗れる車である可能性もあります。
数字だけではなく、中身をきちんと見て判断したいですね。

廃車にするか?買取してもらうか?
もしいまの車を廃車にしようと考えているのであれば、そのまえにまず買取店に売却できないかチェックしましょう。
さきほど説明したように、車を廃車にすべきかは走行距離だけでは語れません。走行距離はあくまでも目安に過ぎないからです。
その車の状態によっては、中古車市場で十分な価値がある可能性があります。
たとえば、カーセンサーを見てみると走行距離10万キロの平成16年式ダイハツ・ムーヴラテ660 Xリミテッド4WDが本体価格22万円で売りに出されています。
販売店の利益を抜いたとしても、少なくとも数万円程度では売れるはずです。
つまり、わずかな金額であっても売ったほうがお得になります。というのも、廃車には費用がかかるからです。

廃車に費用をかけるくらいであれば、買取業者に買取価格を競わせて少しでも高く売却できたほうがお得なのは言うまでもありませんよね。
ちなみに、ネットの無料一括査定を使えば、販売店にわざわざ行く必要もなく、複数業者にまとめて査定を依頼することが可能です。
もし動かない車(不動車)だったとしても、車の一括査定は無料の出張査定をしてくれますから心配いりません。
廃車する前に、まずは一括査定を活用してみましょう。
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