アメリカの自動車メーカーといえば、「GM」「フォード」「クライスラー」のビッグスリーや、EVを専門とする「テスラ」が有名です。
今回は、アメリカ車(アメ車)の特徴を解説するとともに、おすすめの人気車種をピックアップして徹底的に比較します!
アメ車の最大の特徴は、ボディサイズや排気量が大きいこと
まず、アメ車の特徴について解説します。
国土の広いアメリカは道路や駐車場も広いため、わざわざボディを小さく作る必要がありません。
また、長距離の移動が多くなるため、車に安定性や快適性の高さが求められますが、その実現にはボディが大きい方が有利です。
結果として、アメ車は日本車や欧州車と比べ、ボディサイズが大きめになっています。
そして、大きく重いボディを自由に走らせるには、必然的にエンジンの排気量も大きくなります。
また、V6やV8などV型レイアウトの多気筒エンジンの割合が多いのも、アメ車の特徴です。
そのほか、長距離移動に耐えられるようボディやシャシーがタフに作られていることや、国民性を象徴するような迫力あるスタイリングを備えていることも、アメ車の特徴にあげられます。
細かいトラブルが多いのもアメ車の特徴
一方、信頼性に関しては、日本車と比べると小さなトラブルが多い傾向があります。
しかし、メンテナンスをしっかりやっておけば、動けなくなってしまうような大きな故障の心配はまずありません。
広大なアメリカでは、万が一動けなくなってしまったら場所によっては死活問題につながるので、エンジンや駆動系などの心臓部はタフにできているのです。
アメ車の中で人気があり、かつおすすめできるカテゴリーはSUV
続いて、アメ車の中で人気があって、かつおすすめできるカテゴリーについて解説します。
アメ車のカテゴリーには、「セダン」「クーペ」「コンバーチブル」「SUV」「ミニバン」「ピックアップトラック」などがあります。
その中で、日本市場で一番人気が高いカテゴリーが、SUVです。
SUVというカテゴリー自体が人気になっていることもありますが、アメ車のイメージがタフなSUVのイメージとオーバラップすることもあるのでしょう。
したがって、おすすめのアメ車もSUVの中から選ぶことにしました。
続く項目で、おすすめの人気車種を紹介します。
伝統と最新の技術の融合が特徴の人気モデル、ジープ「チェロキー」
まず最初におすすめするアメ車が、FCA(フィアット・クライスラー・オートモビルズ)のジープ部門の主力モデル、「チェロキー」です。
ジープは日本で一番売れているアメ車のブランドですが、中でもチェロキーはSUVの元祖としてファンの多い車種です。
チェロキーの特徴は、7スロットグリルや台形のフェンダーアーチといったジープの伝統と、LEDクリアランスランプや9速ATなどの最新の装備・技術が融合している点にあります。
ボディサイズは全長4,630mm、全幅1,860~1,905mmで、日本でも持て余さずにすむ大きさです。
駆動方式は全車オンデマンド型の4WDで、エンジンは3.2L V6(最高出力272ps/最大トルク32.1kgm)を搭載します。
SUVの中でもトップレベルの悪路走破性と、舗装道路での快適性が両立しているのが特徴です。
JC08モード燃費も10.1km/Lと、2トン近いヘビー級SUVとしては悪くありません。
また、「前方衝突警報」や「車線逸脱警報」といった安全装備が全車に搭載されるなど、安全性も確保されています。
グレードは「トレイルホーク」と「リミテッド」の2タイプで、価格はそれぞれ494万1,000円、499万5,000円となっています。
この価格は、同クラスの国産SUV「トヨタ・ハリアー」の最上級グレードとほぼ同じなので、輸入車としては割安感があります。
ミニバン並みのユーティリティーや手頃な価格が特徴の、シボレー「キャプティバ」
続いておすすめするアメ車は、GMがシボレー・ブランドで販売する「キャプティバ」です。
ボディサイズは全長4,690mm、全幅1,850mmと、チェロキーと大きな違いはありません。
3列シートでアレンジが自由自在
しかし、室内はチェロキーが2列シート5人乗りなのに対し、3列シート7人乗りになっている点がキャプティバの特徴です。
また、3列目シートを倒せば広い荷室スペースが出現するなど、SUVでありながらミニバン並みのユーティリティーを兼ね備えています。
迫力あるデザイン。価格は日本車と大きな差はない
スタイリング面では、ブランドシンボルの「ボウタイ」を配した迫力あるフロントグリルが特徴です。
駆動方式は全車4WDで、パワートレインは2.4L直4エンジン(最高出力167ps/最大トルク23.4kgm)と6速ATの組み合わせが搭載されます。
チェロキーと比べると非力ですが、実際の走行で力不足を感じさせることはほとんどありません。
安全性能の面では、衝突被害軽減ブレーキは搭載されないものの、車線変更をサポートする「サイドブラインドゾーンアラート」や、後退時の安全確認をサポートする「リアクロストラフィックアラート」が備わります。
グレードは、グレード名のない標準モデルと上級の「ラグジュアリー」の2タイプで、価格はそれぞれ379万円、414万円となっています。
マツダの3列シートSUV「CX-8」の中上級グレードと同じくらいの価格なので、こちらも輸入車ながらお買い得感があります。
大柄なボディによる居住性の高さが特徴の、フォード「エクスプローラー」
最後におすすめするアメ車は、フォード「エクスプローラー」です。
フォードは2016年をもって日本市場から撤退してしまったので、いま手に入れるには並行輸入車を買うか、中古車から選ぶことになります。
正規輸入の新車を買うよりもリスクが大きくなりますが、それだけの魅力がエクスプローラーにはあります。
ボディサイズは全長5,050mm、全幅2,000mmという堂々たるもので、日本で乗るには大きすぎるかもしれませんが、大きさもまたアメ車の魅力のひとつです。
スタイリングは直線基調の端正なもので、万人受けしそうです。
室内は、キャプティバと同じように3列シート7人乗りですが、ボディが一回り大きいだけあり、居住性はワンランク上です。
正規輸入された最後のモデルのドライブトレインは、2.3L直4ターボエンジン(最高出力261ps/最大トルク42.8kgm)+FF方式と、3.5L V6ターボエンジン(最高出力370ps/最大トルク48.3kgm)+4WD方式の2種類がありました。
どちらの場合も走行性能が高く、乗り心地や静粛性も優秀でした。
装備面では、最上級グレードの「タイタニアム」には前席マッサージ機能付シートや、電動調整式ペダルが標準されるのが特徴でした。
エクスプローラーを並行輸入車で買う場合、価格は業者によって異なりますが、
およそ400万円台後半~700万円台後半が相場になっています。
トヨタ「ランドクルーザー」と比べても大差はなく、割高感はありません。
一方、中古車で買う場合は、現行型で198万円~668万円が相場です。
キャプティバ、チェロキー、エクスプローラーを比較すると?
最後に、キャプティバ、チェロキー、エクスプローラーのアメ車SUV3車を比較してみましょう。
まず、6人以上の人を乗せる機会がないなら、チェロキーがベストチョイスになります。
車としてのトータルバランスがよく、安全装備も充実しているわりに価格も比較的手ごろなので、幅広い層におすすめできます。
また、普段は5人までしか乗らないけれど、たまに6~7人乗せる機会があるなら、キャプティバがおすすめです。
決してパワフルな走りではないものの、すべてにおいて過不足がない優等生です。
そして、6~7人乗る機会が多い場合は、3列目シートの居住性や乗降性に優れたエクスプローラーが良いでしょう。
ただ、並行輸入車にしても中古車にしても、正規輸入の新車と比べればある程度のリスクはあるので、それを受容できることが条件です。
もし、愛車を手放してアメ車に買い替える場合は、車の一括査定の利用がおすすめです。
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アメ車に買い替えるときは、必ず愛車の査定額をチェックしてみることをおすすめします。