自分の車を貸したり、誰かの車を借りられるマイカーシェアが人気です。
なかでもAnyca(エニカ)と
dカーシェアは利用者も多く、最初に使うカーシェアとしておすすめです。
今回はエニカとdカーシェアのちがいを比較し、どちらで借りるべきか検証してみます。
ちょっとわかりにくい「dカーシェア」を理解しておこう
エニカとdカーシェアの比較に入るまえに、まずはdカーシェアについて説明しておきます。
というのも、dカーシェアは扱っているサービスが多いため、少しわかりづらいからです。
dカーシェアは、以下の3つのサービスから成り立っています。
- ①カーシェアリング
- ②マイカーシェア
- ③レンタカー
それぞれのちがいは「【なにが違う?】カーシェア、マイカーシェア、レンタカーを比較」で紹介していますが、dカーシェアは上記3つのサービスが1つにまとまっていて、アプリで使えるようになっています。
自分がどのような目的で車を借りるかによって、サービスを使い分けられるのがdカーシェアの大きな特徴です。
①カーシェアリングを使って短時間だけ低料金で借りる
dカーシェアで使える1つ目のサービスが、カーシェアリングです。
カーシェアリングは安い料金で短時間だけ乗りたいときに便利でして、15分単位で車を借りられます。短時間使うだけなら、レンタカーよりも安く済むのがメリットです。
近くのコインパーキングに何台も車があって、直接それを借りられるようなイメージです。
dカーシェアは以下の3つのカーシェアリング事業者と提携していて、好きな業者から車を借りることができます。
- ■ カレコ・カーシェアリングクラブ
- ■ オリックスカーシェア
- ■ カリテコ
つまり、dカーシェアのサービスの1つ目は「カーシェアリング事業者の仲介」と考えるとわかりやすいと思います。
②マイカーシェアで自分の車を貸したり、誰かの車を借りられる
dカーシェアで使えるサービスの2つ目は「マイカーシェア」です。
その名のとおり、自分の車を貸すことができます。また、他の人の車を借りることもできます。
自分の車を貸せば副収入をゲットできますし、誰かの車を借りることで「乗りたい車種に乗れる」というメリットがあります。
なお、マイカーシェアについては仲介ではなく、dカーシェアが独自にサービスを運営しています。
③慣れ親しんだレンタカーも使える
dカーシェアの3つ目はレンタカーです。レンタカー業者から車を借りられる、おなじみのサービスですね。
dカーシェアのレンタカー提携業者は大手が揃っていて、たとえば
- トヨタレンタカー
- オリックスレンタカー
- ニッポンレンタカー
などの大手から車をレンタルできます。
車を長時間使うのであれば、カーシェアリングやマイカーシェアよりもレンタカーのほうが料金が安く済みます。
エニカは純粋な「マイカーシェア」のサービス
さて、dカーシェアの説明が済んだところで、次はエニカについてです。
エニカはマイカーシェアを利用できるサービスです。さきほどのdカーシェアでいうと、②ですね。
ちょっとややこしいですが、まとめると以下のようになります。
- ✅ エニカは純粋なマイカーシェアサービス
- ✅ dカーシェアは3つの方法で車を借りられるサービス
エニカとdカーシェアの大きなちがいは借りられる車の数にある
前置きが長くなってしまいましたが、エニカとdカーシェアのちがいについてくわしく説明していきましょう。
結論からいうと、大きなちがいはdカーシェアのほうがエニカよりも借りられる車の台数が多いということです。
さきほど説明したとおり、dカーシェアはカーシェアリング、マイカーシェア、レンタカーという3つのサービスがまとまっています。選択肢がそのぶん多くなるので、選べる車の台数も多くなるというわけです。エニカが提供しているのはマイカーシェアのみです。
借りられる台数以外にも小さなちがいはありますので、エニカとdカーシェアの”マイカーシェア”を各項目ごとにくわしく比較してみましょう。
【価格】オーナーの料金設定次第。dカーシェアのほうが借りやすい
マイカーシェアは料金をオーナー(車の持ち主)が決めるので、明確な相場がありません。
国産のコンパクトカーや軽自動車などの大衆車は料金が安いですが、希少車や高級車などは料金が高めです。
エニカは24時間単位でのレンタルになります。一方のdカーシェアは12時間単位で借りることができるため、少しだけ料金を安く抑えることができます。
また、エニカは平日料金と休日料金が分かれています(休日のほうが高いです)が、dカーシェアは全日同料金です。
【車の借りやすさ】マイカーシェアにこだわらないなら、dカーシェアのほうが借りやすい
車の借りやすさ、つまり「自分が借りたい車を、借りたい日時に借りられるか」について比較してみましょう。
マイカーシェアに限っていえば、エニカのほうが借りやすいと思います。たとえば、自分の住んでいるエリアで借りられる車を検索すると、ヒットする台数がエニカのほうが多いからです。
これはつまり、マイカーシェアの登録台数はエニカのほうが多いことを意味します。
一方で、dカーシェアはマイカーシェアだけでなく、カーシェアリングとレンタカーもまとめて検索できるため、借りられるトータル台数はdカーシェアのほうが多いです。
現在地から借りられる車を横断的に検索できるのはdカーシェアの大きな強みです。たとえば下記は、東京都の錦糸町駅周辺で現在利用できるサービスを表示したマップです↓
このように、いま自分がいるエリアにおいて「どのサービスでどんな車が借りられるか?」が一目瞭然というわけです。
結論としては、マイカーシェアにこだわる(乗りたい車種がある)ならエニカ。こだわらないならdカーシェアを選びましょう。
【事故や盗難時の対応・保険】
マイカーシェアを使うときに気になるのが事故や盗難が起きたときの対応です。
結論からいうと、ドライバーが加入する自動車保険はどちらも同じです。エニカもdカーシェアも、東京海上日動の「1日自動車保険」に自動加入となります。
車を使うごとの加入になるので費用がムダになりませんし、すべて料金に含まれているので追加費用もかかりません。
エニカもdカーシェアも同じ自動車保険を使っているので、補償範囲はどちらも同じです。
たとえば、対人・対物賠償保険は金額が無制限、車の傷やヘコミなどの修理代は300万円を限度に補償が受けられます。
車の盗難や停車中の当て逃げは補償の対象外となるので、万が一被害に遭ったら実費での負担となります(原則、車を借りた人が負担)。
【安心感や口コミ】どちらもドライバーと利用者の口コミが見られる
マイカーシェアは個人間における車の貸し借りです。車両受け渡しのときに直接会うので、借りる人&貸す人がどんな人なのか気になりますよね。誰しも、変な人に貸したくないし、変な人からも借りたくはないでしょう。
エニカもdカーシェアも、借りる人&貸す人の評価が5つの☆で評価され、口コミもチェックできます。つまり、借りるときも貸すときも評判をもとに判断ができるということです。
どちらのサービスも、利用後にお互いを評価する仕組みになっているのが特徴です。
以下はdカーシェアの口コミ評価画面です↓
【借りられる車種】エニカのほうが登録車種が多い
マイカーシェアに限っていえば、借りられる車種はエニカのほうが多いです。
そもそもマイカーシェアの登録者数がエニカのほうが多いというのもありますが、登録できる車の制限も大きく関係していると思われます。
エニカとdカーシェアはそれぞれ、登録可能な車種が以下のように決められています。
【エニカ】車両購入時の走行距離が10万キロを超えていないクルマであること
【dカーシェア】総走行距離数が10万km以内であること
エニカは購入時の走行距離が10万キロを超えていなければ登録可能です。つまり、現段階で走行距離が10万キロを超えていても問題ないということです。
一方のdカーシェアは、10万キロを超えた車は一律登録NGです。そのため、年式や型式が古い車や旧車は登録ができません。
ここに大きなちがいがあるため、たとえば「往年の名車(旧車)を借りてみたい!」というリクエストは、エニカでのみ叶えることができます。

【アプリの使いやすさ】
エニカもdカーシェアもスマホアプリの登録が必須となります。
アプリの使いやすさは、それぞれ良し悪しありますが私はエニカのほうが使いやすいと感じました。
そもそもエニカはマイカーシェアに特化しているため、画面の構成がシンプルです。また、エニカの方が写真が多く、ページの読み込み時間が早いのも大きな魅力だと思います。
dカーシェアはマイカーシェアだけでなく、カーシェアリングとレンタカーも1つのアプリで予約できるため、使い方が少し分かりづらい印象です。
あとdカーシェアのアプリは読み込みが遅いので、ちょっとイライラします。
借りたい車種があるならエニカ、車を便利に借りるならdカーシェア
エニカとdカーシェアを比較してみると、明確に使い分けできることがわかります。
「乗りたい車種がある」という人は、まちがいなくエニカがおすすめです。希望の車をさがしやすいですし、アプリも使いやすいからです。
「特に希望する車種はない」という人は、dカーシェアのほうが便利です。dカーシェアは、現在地からいま借りられる車をまとめて探すことができるため、実用的で便利です。
エニカもdカーシェアも入会費や月会費が無料で、車を借りるときにはじめて料金が発生するサービスです。
無料で登録しておけばいつでも車が借りられる状態になるので、あらかじめ登録しておくと便利だと思います。
あと、どちらも車を貸すことで副収入が手に入るので、車を持っている人はマイカーを登録しておくのがおすすめです。
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