キャデラック・エスカレードは、その見た目の華やかさと内装の高級感もあいまって、世界的に人気の車種です。
見た目やサイズ感、維持費の高さで評価が分かれる車ではありますが、実際エスカレードはどのような車種なのでしょうか?
エスカレードの評価、価格、サイズ、燃費、内外装を含めくわしく解説します。
エスカレードの外装(エクステリア)は迫力満点
キャデラックは、GM(ゼネラルモーターズ)の高級車部門にあたるブランドです。
エスカレードは1999年に初代モデルが発表されました。
アメ車にはおおむね当てはまることですが、エスカレードの見た目はサイズも大きく迫力があります。
大きなグリルと縦型のヘッドライトはエスカレードの特徴的なデザインです。
エスカレードのサイズとエンジン性能をチェック
エスカレード プレミアム | |
---|---|
全長 | 5,195 mm |
全幅 | 2,065 mm |
全高 | 1,910 mm |
ホイールベース | 2,950 mm |
室内長 | 2,630 mm |
室内幅 | 1,525 mm |
室内高 | 1,170 mm |
車両重量 | 2,670 kg |
乗車定員 | 8 名 |
エンジン種類 | V型8気筒 OHV |
総排気量 | 6,153 cc |
使用燃料 | ハイオク推奨 (レギュラー使用可) |
全長5m超、全幅2m超という寸法は高級SUVのなかでも特に大きいサイズです。
乗車定員が8名なので当然3列シート仕様となっており、ホイールベース3m弱という幅がそれを実現しています(上位グレードのプラチナムは乗車定員7名)。
エンジンはV型8気筒で、排気量は圧巻の6,153 ccです。自動車税が相当高額になりますが、高排気量車を求める人には文句なしでおすすめできる一台です。
珍しいのが使用燃料です。エスカレードはハイオク(無鉛プレミアムガソリン)推奨なのですが、レギュラーガソリンも使用可能となっています。
内装やインテリアは高級感が高く、評価も良い
エスカレードのインテリアは「カット&ソー」製法と呼ばれる手法で、職人が1つ1つ手作業で裁断や縫製を行っています。
シートにはセミアニリンレザーが使われていて、ステアリングはフルレザーが採用されているので、最高の手触りです。
アメ車というと排気音や走行音がうるさいイメージがありますが、エスカレードは3重ドアシールを施すなど、高級車として最高レベルの静粛性を実現しています。
SUVでも静粛性はあきらめない。このあたりは高く評価できるポイントです。
荷室はかなり狭いため、スーツケースやトランクを積む場合はかなり苦労します。収納スペースも望めないので、その点は注意が必要です。
ただし、新型モデルは2列目、3列目シートが折り畳めるため、2,666Lの大容量スペースが使える仕様となっています。
エスカレードには2つのグレードがありますが、最高グレードのPlatinumにはフロントシートバックに2つのスクリーンが搭載されていて、DVD鑑賞も楽しむことができます。
燃費は相当悪いと言わざるを得ない
排気量が6,000ccを超えていて、超ビッグサイズの車ですから、燃費の良さは望めません。
まずキャデラックの公式サイトではエスカレードの燃費性能が公表されていません。
車のSNSとして人気のみんカラのコメントを見てみると、おおむね4〜6km/Lという燃費性能のようです。
高速道路ではもう少し燃費が良くなりますが、それでも8km/L程度。
ハッキリ言って、燃費を気にする人が買ってはいけない車です。
エスカレードの新車価格は1000万円超。維持費も非常に高い
さきほど説明したとおり、エスカレードには2つのグレードがあります。
どちらも1000万円超となっており、海外のVIPが乗る車としても人気があるのは納得です。
- ・プレミアム ¥11,675,000(税別)
- ・プラチナム ¥12,600,000(税別)
購入費が高いのはもちろんですが、維持費の高さにも注意が必要です。
何度もお伝えしているとおり、排気量は6,000ccを超えるため、毎年の自動車税は高額になります。
乗用車の自動車税(年額) | |
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排気量 | 税額 |
1リットル以下 | 29,500円 |
1リットル超 1.5リットル以下 | 34,500円 |
1.5リットル超 2リットル以下 | 39,500円 |
2リットル超 2.5リットル以下 | 45,000円 |
2.5リットル超 3リットル以下 | 51,000円 |
3リットル超 3.5リットル以下 | 58,000円 |
3.5リットル超 4リットル以下 | 66,500円 |
4リットル超 4.5リットル以下 | 76,500円 |
4.5リットル超 6リットル以下 | 88,000円 |
6リットル超 | 111,000円 |
↑表は排気量ごとの自動車税を示したものです。
エスカレードは排気量が6,000cc(6リットル)を超えるので、毎年111,000円の自動車税が発生します。

ライバル車はリンカーン・ナビゲーター
ただでさえ価格が高いエスカレードですから、購入の際にはライバル車と比較して少しでも値引きを引き出したいところです。
エスカレードの直接のライバル車となるのは、同じアメ車であるリンカーン・ナビゲーターです。
そもそもエスカレードはナビゲーターの成功を受けて作られた戦略的な車種でもあるため、両車が意識するガチガチのライバル関係にあります。
ただし、リンカーンというブランドはフォードの高級車部門であり、現在フォードは日本から撤退しています。そのため、フォードのディーラーでリンカーンの新車を買うことができません。
とすると、日本国内においてディーラーで直接的に値引き交渉に使えるライバル車は、レクサスのLXくらいしか存在しないことになります。
エスカレードは何もかも割り切って乗る車
わたし個人の感想でいうと、エスカレードは「短所に目をつぶってでも乗りたいと思える人だけが乗るべき車」だと思います。
これまで何度も説明しているとおり、車の値段は高いですし、燃料代も税金も高いので維持費負担は大変です。
なぜそこまでしてエスカレードに乗るのか?と問われれば、国産車にはないアメ車の豪華さや迫力、内装の高級感にあるのでしょう。
価格の高さや維持費を割り切って考えることができるのであれば、エスカレードはすごく楽しい車になるはずです。
もしいま乗っている車からエスカレードに買い替えるのであれば、いまの愛車を高く売って購入資金に充てるといった工夫が必要になってくるでしょう。
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