車に事故歴(修復歴)があると、事故車となってしまうので査定額が安くなります。
とはいえ、車を売るなら減額なしで売りたいですよね。
事故車の査定額が下がる理由と、事故車を高く売るためのポイントを解説します。
事故車を高く売るには、査定額を比較するのがベスト
最初に結論をお伝えすると、事故車を最高額で売るには複数の査定業者を比較するのがベストな選択です。
これは事故車に限った話ではありませんが、車の査定額は業者によってバラバラで、30万円以上も差がつくことがあります。
つまり、査定額を比較しないと、30万円以上も損をする可能性があるということです。
「事故車なんて買い取ってもらえるの?」と思われるかもしれませんが、事故車であっても修復すればまだまだ商品価値はありますし、修復歴がある車でも十分な価値が見込めます。
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買い手がつきにくい事故車は査定額が下がる
結論から言うと、事故車は査定が低くなってしまいます。
その理由はシンプルで、事故車は買い手がつきにくいからです。
中古車を販売するとき、事故車の場合は事故車であることをお客さんに伝える義務があります。つまり、事故車であることを隠して中古車を販売することはできないのです。
あなたが中古車を買う立場になって考えてみてください。事故車を積極的に買おうとは思わないはずです。
事故車は車体フレームやエンジンなどに重大なダメージを受けている可能性があり、たとえキレイに修復されていても故障しやすいため、どうしても買い手がつきにくくなってしまいます。
そのため、車買取店としては事故車の買取額を低くせざるをえないのです。
事故車は買取店にとって色んなリスクがある
事故車の査定額が低くなる理由はもうひとつあります。それは、事故車の販売にはリスクが伴うことです。
たとえば、お店が修理をして「これなら問題ない」と思って事故車を販売したあと、購入した人からお店にクレームが来るかもしれません。
さらには、事故で修復した箇所が原因で大きな事故につながる可能性もあります。
このようなリスクを考えると、買取店は事故車の査定額を低く見積もらざるを得ないのです。
事故車はバレる!隠さずに事実を伝えよう
査定士は事故車ではないか疑ってかかる?
車の査定基準にはさまざまな項目がありますが、査定士は「この車に事故歴はないか?」を重要視しています。
これまでの説明のとおり、中古車査定業者は「事故車」のリスクをよく知っているからです。
中古車の情報を探している中で「この車は事故車です」といった項目を、みなさんも一度は目にしたことがあるかと思います。
「事故歴あり」という表示がある車は、販売額が安くなっているはずです。
事故車であることを隠すのは無意味
なかには事故車でありながら、その事実を隠して売却してしまおうと考える人もいるでしょう。しかし、これは無意味です。
なぜなら、事故車であることはすぐにバレてしまうから。
事故車であることが証明される理由についてはあとでくわしく解説しますが、事故車の査定で嘘をついても意味がないことを覚えておきましょう。
事故車であることがバレて査定額が減額になる理由
多くの場合はプロの査定士が査定を行いますが、中には知識がない人によって査定が行われることもあります。
営業マンが査定に来て、そのまま見積もりを出すパターンです。
よって、最初の査定では事故車と認定されないこともあります。
「ふう、バレなかった。よかった〜」
ホッと一息つくのも束の間、減額なしで査定額を出してもらったのに、あとからきちんと調べたら事故車だと判明したので減額…なんてケースはよくあります。

車体番号ですべてがわかる
それはなぜでしょうか?
じつは車の事故歴は車体番号から読み取ることができるからです。
たとえば、あなたが事故をして業者に修理を依頼したとしましょう。
その場合、業者は修理をしたあとに車体番号と一緒に修復歴を記録するのです。
ですから、事故車の修理記録はきっちり書類に記載されることになります。
なぜわざわざ修復歴を記録するの?
なぜ修復歴を記録するかと言えば、修理業者が車を直したあとに保証をする必要があるからです。
きちんと修復をしたつもりでも、あとから不備が見つかることはたびたび起こります。
あなたが車を修理に出したあと、修理に不備があって事故が起きてしまった場合、どう思うでしょうか?
修理に出したのに不備があったわけですから、「保証はあって当然!」と思いますよね。
ですから、どこをどのように修理したのかをきちんと記録しておく必要があるのです。
事故車は査定のときに素直に伝えるべき
もし査定のときに減額がなかったとしても、あとから事故歴が判明して減額される事例は多く見受けられます。
事故車であることは査定のときにきちんと伝え、それを踏まえた上で査定を行ってもらうようにしましょう。
せっかく査定を終えてホッとしても、あとから減額を食らうのは気分のいいものではありません。
少しでも高く売りたい気持ちはわかりますが、事故車こそ正直に伝える意識を持つようにしましょう。
そもそも売買契約には告知義務というものがあります。わかりやすくいえば、車の状態について正直に相手に申告しましょうということです。
これを怠ると瑕疵担保責任が発生して、相手から契約を破棄される可能性も出てきます。
事故車の定義を知っておけば、減額は未然に防げる!
事故車が査定に影響を与えることはおわかりいただけたかと思います。では、なにをもって事故車と呼ぶのでしょうか?
単純に壁に擦ってしまっただけで事故車となってしまうのでしょうか?ズバリ、答えはノーです。
「バンパーにキズがあるので事故車となります」と言われても、正確には事故車とはならないので無用な減額を免れることができます。
じつは事故車の定義には、きちんとした決まりがあります。
1 | フレーム (サイドメンバー) |
2 | クロスメンバー |
3 | インサイドパネル |
4 | ピラー |
5 | ダッシュパネル |
6 | ルーフパネル |
7 | フロア |
8 | トランクフロア |
9 | ラジエータコアサポート |
以上の9項目のうち、1つでも修復歴があれば事故車と認定されてしまいます。
反対にいえば上記9項目以外の修復歴は事故車とはなりません。
事故車だと査定額はどれくらい下がる?
事故車の査定額はどれくらい下がるのでしょうか?これは、修復した箇所によって異なります。
パーツや部品の損耗や損傷具合によって査定額は変わってきますが、おおむね通常の70%〜80%程度の買取額になると言われています。
つまり、たとえば100万円で売れたはずの車であっても、事故車になると70〜80万円ほどの査定額になるということです。
もし事故車の整備記録が手元にあるのであれば、修復した箇所を査定前に確認しておくといいでしょう。

事故車だと偽って査定する悪徳業者に注意!
あまり考えたくありませんが、さきほど説明した事故車の条件に当てはまらないのに「事故車あつかい」にして安く買い叩こうとする査定業者が少なからず存在します。
「この車は事故車になってしまうので、査定額が安くなります」と言って、安く買い取った車を”事故歴なし”の車として他の人へ高く転売する。これが悪徳業者の手口です。
このような悪質な業者は多くありませんが、一定数は確実に存在します。
これを避けるためには、やはり事故車の定義をしっかり理解しておくことが必要です。
すでに事故を起こしてしまったあとでは仕方ありませんが、悪い業者にだまされないためにも事故車の定義はきちんと理解しておきましょう。
事故車の査定基準は業者によってこんなに違う!
ここまで事故車の査定についてひととおり説明してきました。
では、実際に事故車を売るとなった場合、どういった方法をとるべきでしょうか?
車を手放す場合には、大きく分けて以下の3つの方法があります。
- ①車の買い替え時の「下取り」
- ②中古車販売店への「持ち込み」
- ③インターネットの「一括査定」
①車の買い替え時の「下取り」は避けるべき
事故の程度にもよりますが、事故車になると多くの人が車の買い替えをすることになります。
そのとき、事故車を売るときに失敗しがちなのが「下取り」に出す方法です。
結論を言うと、ディーラーの下取り額はまずアテになりません。
なぜなら、1つの業者だけで最高額が出ることは絶対にないからです。
中古車は非常に不透明な市場と言われていて、価値ある車が不当に安く査定されるのが日常茶飯事です。
ですから、本当の相場(最高額)で売却するためには、下取りではなく複数の業者に見積もりをもらうのがベストなのです。

②中古車販売店への「持ち込み」は手間がかかるだけ
下取りと同じように、中古車販売店に事故車を持ち込むこともおすすめできません。
理由はさきほどと同じく、1社のみの見積もりでは愛車の最高価格がわからないからです。
また、持ち込みをするとお店で査定をすることになるので、心理的に断りづらく、安い金額で売ってしまうケースも多く見られます。
「断るのが苦手」という人は、特に気をつけたほうがいいでしょう。
③一括査定は手間いらずで最高額を引き出せる
この3つを比較すると、より高い査定額が見込めるのは「一括査定」です。
一括査定をすると、複数の業者が査定に参加します。オークションを思い浮かべていただくとわかりやすいかもしれません。
ひとくちに事故車といっても、買取業者によってその評価は大きく異なります。
事故車は一律で安く買い取るという業者もあれば、大きな減額なしに買い取ってくれる業者も存在します。
あなたが選ぶべきは、事故車を正当な価格で評価してくれる買取業者です。
事故車買取専門店にお願いするのは最後でいい
なかには「事故車は事故車専門の業者へ査定に出したほうがいいのでは?」と考える人もいます。
個人的な答えとしては、事故歴があっても通常の査定業者に出すべきだと思います。
事故車の専門業者よりも、通常の査定業者のほうが幅広い販売ルートを持っているので、査定額が高くなる傾向があるからです。
ですから、まずは1番目に通常の査定業者にお願いすることをオススメします。
一括査定を活用すると、事故車であっても高い査定額が期待できるので活用しない手はありません。
事故車の度合いにもよりますが、10万円以上高く売却できるケースもありますよ。