意外と知られていませんが、中古車市場は価格の変動が激しいマーケットです。
新車も時期によって値引き額が全然ちがいます。
同じ車であっても安い時期と高い時期があるので、車が安く買える時期を狙うだけで、お得に車を買うことができちゃいます。
言うまでもなく、あなたが車を買うときも安い時期を選ぶべきです。
反対に車を売るときも相場が高い時期があるので、高く売れる時期を狙うと高額買取されやすくなります。
車を安く買うならいつの時期がいいのか?安く買える時期をご紹介します。
そもそも中古車の相場はどうやって決まるの?
まずは中古車を安く買う方法について見ていきましょう。
中古車の相場について知るためには、まず中古車の価格がどのようにして決まっているかを知る必要があります。
詳しくは「中古車の査定額を上げる!7つのポイント」で紹介していますが、その中に「車を売る時期とタイミング」という項目があります。
つまり、中古車相場は「車を買う人=需要」と「車を売る人=供給」によって決まってくるということ。
中古車価格は車を買う人が多い時期は価格が上がりますし、買う人が少ない時期は価格は下がります。
その時期をインプットしておくだけで、お得に中古車を手に入れることが可能なのです。
安くなるポイントとしては、以下の時期やタイミングがおすすめです。
- ・新生活がはじまる4〜5月
- ・車のモデルチェンジのあと
新生活がはじまる4〜5月
新生活がはじまる4〜5月は、車の需要が増えるために価格が安くなる(値引きが狙いやすい)傾向があります。
需要が増えると価格が高くなることが多いのですが、値引きについては需要が多い時期でも活発に行われます。
販売店としては売れる時期にたくさん売っておきたい心理があるからです。
2〜3月期も決算期なので安くなる場合がありますが、価格を据え置く(値引きはあまりしない)中古車店が多いのも事実です。
車のモデルチェンジのあと
どんな車種でも周期的にモデルチェンジが行われます。
車の売れ行きなどによってもちがいますが、マイナーチェンジは2〜3年、フルモデルチェンジは5〜7年が目安です。
モデルチェンジが行われると、前のモデルの価格は安くなる傾向があります。
もし狙っている中古車があるのでしたら、近い時期にモデルチェンジが行われないかチェックしておくと良いでしょう。
モデルチェンジの予想情報は公式サイトには出ないので、車雑誌(カートップ、ベストカーなど)をチェックするのが手っ取り早いです。
買いたい中古車がある人は、なるべく”そのモデルを買う人が少ない時期”を狙うことで、大幅値引きをゲットできるでしょう。
ただし、中古車ではなく、新車の場合だとモデルチェンジ前に車を買ったほうが良いケースも存在します。くわしい解説は以下の記事に書きました。

中古車相場が安くなる時期は全部で5つ
中古車の価格が安くなる時期はいつなのでしょうか?
これまでに説明したとおり、中古車相場は「需要=買う人が少ない時期」に下がります。
具体的には以下のような時期です。
- ・春先(4月〜5月)
- ・GWなどの連休後
- ・ボーナス支給前
- ・お盆の時期
- ・年式が古くなる1月
春先(4月〜5月)に中古車が安くなる理由
なぜ4月〜5月に中古車相場は安くなるのでしょうか?
それは、新社会人などが新生活のスタートに合わせて2月〜3月に車を買うからです。
また、特に3月は多くの会社が決算期を迎えます。
中古車販売店としては少しでも良い数字を出すために、販売に積極的になるのです。
その反動によって、4月〜5月は中古車価格は下落傾向となります。
よって、春先の4月〜5月は中古車が安くなる時期なので買い時です。
GWなどの連休後
車は大きな休みの日(連休)に合わせて売れる傾向があります。
そのため、大型連休の少し前に中古車価格は上がり、連休が終わると人が来なくなるので価格は下がります。
つまり、そもそも購入契約の件数が増える可能性が高いため、最初から価格を高めに設定することがあるということです。
あたかも値引きをするように見せかけて、もともとはその価格だったということはよく起こります。
大型連休のあとは、中古車が安くなるタイミングなので買うチャンスです。
ボーナス支給前
車を買うにはまとまったお金が必要です。
ですから、ボーナスが支給される前の時期は車が売れません。
「お金がない…」と困っている人が多い時期でもあるからです。
そのためこの時期は中古車価格が下がりやすくなりますので、買い時です。
ローンを組んで買う場合、ボーナス前だと頭金を用意するのがむずかしい人もいるかもしれません。
しかし、中古車が安く買えるのは確実なので、計画的にお金を準備しておきたいですね。

もしいま乗っている愛車を買い替え資金にするのであれば、少しでも高く売れるようにしたいところ。
複数の業者から査定を受けて、愛車の最高額をチェックすることは欠かさないようにしましょう。
お盆の時期
お盆の時期は人が地方に帰省することが多いため、中古車は売れません。
そもそも、この時期はお店が閉まっていることも多いので価格が高くなることはないと言えます。
また、お盆などの時期は「縁起」を考えて大きな買い物を控える傾向にあります。
そうした理由もあって、中古車の相場は安くなっています。
年式が古くなる1月
車は1月1日に一斉に1歳年をとります。
それは年式が原因。車は新年を迎えると旧式となります。
これはどの車にも共通しているため、1月には中古車の価格が下がりやすいのです。
たとえば、もし12月に買おうか検討している中古車があったとしましょう。
その場合、少しでも安く買いたいのであれば年を越した翌年のほうが安くなります。
中古車なのでタイミングを逃すとイタいですが、年式が下がったことを理由に値下げできる可能性は大です。
中古車が高くなる時期はいつごろ?
それでは反対に、中古車の相場が上がる(高くなる)のはいつごろでしょうか?
安くなる時期とは反対に「需要=買う人が多い時期」に上がります。
- ・2月〜3月
- ・ボーナス時期(7月・12月)
- ・GWなどの連休前
2月〜3月
2月〜3月は企業が決算時期を前にして、新車の価格を下げる傾向にあります。
それに合わせて新車を買う人が多いため、そのオーナーが手放す中古車が市場には多くなります。
さきほど説明したように、この時期は車の購入(新社会人の新生活など)が多くなるため、需要が高まります。
それによって、中古車は車の売りと買いが頻繁に起こり、相場は活況となるのです。
ボーナス時期(7月・12月)
さきほど説明したように、ボーナス時期は車を買い替える大きなキッカケになります。
その時期に合わせて、中古車業者は価格を釣り上げて利益を大きくしようとします。
もちろん、すべての中古車販売店が同じ行動をとるわけではありません。販売を伸ばすために、値引きを積極的におこなうお店があることも。
GWなどの連休前
連休前は中古車相場は高くなります。
連休に合わせて車の買い替えを考える人が多いのが原因で、人が集まる時期に合わせて価格が上がります。
認定中古車を安く買える時期はあるのか?
中古車には、メーカーが直接販売するものもあります。これを認定中古車といいます。
認定中古車はメーカー独自の基準を満たしているため、中古車でありながら状態の良い車が揃っているのが特徴です。
また、メーカーによる保証やアフターサービスも充実しているため、一般的な中古車販売店よりも安心感があります。
とはいえ、認定中古車は価格が高めなので、安く買うには値引きが必須になります。
結論をいうと、認定中古車の値引きはできなくはありません。ただし、競合車種と比較して交渉をしたり、決算期を狙うなどの工夫が必須になります。
認定中古車を狙っている人は、以下の記事で安く買う方法をくわしく解説したので参考にしてみてください。

結局、中古車を買うならどの時期がいいの?
結局のところ、いったいどの時期に中古車を買うのが最もおトクなのでしょうか?ここまでをまとめてみましょう。
最も安くなるのは「車を欲しい人が減る時期」です。
特に4月〜5月は、2月〜3月に車が高く売れた反動で安くなる傾向があります。
中古車を安くお得に買いたい場合は、「人が車を買わない時期」を狙うといいでしょう。
手放すのではなく、もし車の買い替えであれば、車を売る時期も大切です。
車が高く売れる時期に買い替えれば、買い替え費用を安くできるからです。
車を買い替えるベストなタイミングは、「車がよく売れる時期」です。
これまで説明してきたように、車の価格が上がる2月〜3月は需要が大きいので狙い目です。
とはいえ、「買いたい時が買い替えどき」という言葉があるくらいなので神経質になる必要はありません。
人によっては、車の買い替えタイミングを2月や3月に合わせることができないこともあるでしょう。
無理に長く乗るよりは自分の買いたいタイミングで買い替えを検討するのも1つの方法でしょう。
安い時期じゃないけど、大丈夫かな?という人は、いま乗っている愛車を少しでも高く売るようにしてください。
そうすれば、安い時期でなくても結果的に安く購入することができます。
車の買い替え前には、インターネットの無料一括査定を使って必ず愛車の最高額をチェックしておきましょう。
新車が安く買える時期は2〜3月
さて、次は新車が安く買える時期を見ていきましょう。
中古車と同じようにも思えますが、じつは新車が安く買える時期は決まっています。それは2月〜3月です。
新車はそもそも車両本体価格がメーカー側で決まっているので、そもそもの基本価格は安くなりません。
ではなぜ2月〜3月が安いのかと言うと、値引きが大幅に狙えるからです。
2月よりも3月のほうが顕著ですが、3月はメーカーが決算期を迎えます。
決算期には目標を達成するために各ディーラーが販売に力を入れるので、営業にも力がはいるんですね。
販売数を伸ばすために最も効果的でお客さんが食いつくのが、やはり値引きです。
単純に販売を伸ばすためにディーラーが値引きを頑張るというのもあるのですが、じつはメーカーが販売店に奨励金を出すことが多々あります。
奨励金とは、これだけ売ってくれればお金を出しますよ、というご褒美のようなもの。
つまり、販売店としては値引きを頑張っても奨励金があるから痛くないわけです。
販売店としては販売件数も増やせるし、マイナスダメージもない。こうした奨励金のカラクリがあるからこそ、3月は車が安く買えるんですね。
ちなみに、決算という視点から見れば、3月ほどではないですが9月も狙い目です。


値引き額をアップさせるには、競合車の比較が必須
3月が値引きを狙いやすいとはいえ、自社で買ってくれることがわかりきっているお客さんに対して、販売店はそこまで値引きしてくれません。
当然といえば当然ですが、値引きしなくても売れるわけですからね。
ではどうすれば値引き額をアップさせられるかといえば、競合車を交渉材料に使えば良いんです。
トヨタのアクアであれば、日産ノート、ホンダフィットあたりが競合になります。
販売店としては競合車を見せられると価格で勝負するしかなくなってくるので「◯◯万円値引きするので、ウチの車でどうですか?」という状態になるわけですね。
もし購入する車がすでに決まっていたとしても、必ず競合車種を決めて複数の販売店に足を運んで見積書をもらったほうが確実です。
ちょっと面倒なのはたしかですが、これをやるだけで10万円以上も値引き額が変わってきますからね。
