最近欲しい車種の1つにメルセデスベンツのAクラスがあります。
新型Aクラスはメルセデスのエントリーモデルでありながら、Sクラスに匹敵する安全性能を持ち合わせているんですよね。
個人的には「Hi、メルセデス!」も気になってます。
とはいえ、現実問題として「お金」という壁は必ずついてまわります…。
実際、Aクラスを買うとお金はどれくらいかかるのか?
Aクラスの装備や価格を紹介しつつ、買う気満々の私が税金や自動車保険などを含めたAクラスの維持費をくわしく紹介します。
Aクラスの車検代、保険料、税金、ガソリン代を計算してみた
次は、車を買ったあとにかかる維持費を見ていきましょう。
車の維持費はいくつもありますが、ここでは以下の項目で維持費を計算してみました。
- ① 車検代
- ② 自動車税
- ③ 保険料
- ④ ガソリン代
① 輸入車なので車検代はちょっと高め
新車から3年、それ以降は2年おきに車検に通す必要があります。

車検代というのは国産車は安く、輸入車メーカーは高めに設定されています。
ですから、Aクラスに限らずどの輸入車も車検代にかかるお金は少し高いです。
どこの整備場で、どの程度の車検を受けるかによっても車検代は大きく変わってきます。
しかし、Aクラスについては車検1回あたり12〜15万円程度かかるとみておきましょう(多めに見積もってます)。
走行距離が多いと交換部品が必要になったりするのでもっと高くなる可能性もあります。
しかし、年間5,000キロ程度の走行距離であれば、法定費用とわずかな交換部品で済むはずなのでそこまで車検代は高くなりません。
さらにいえば、法定点検だけで済ませてしまえば、正直10万円を下回る金額でも車検は済ますことが可能です。
ただし、法定点検だけで済ませると車の不具合がわかりませんから、おすすめはしません。

② 自動車税は意外と安い
車の税金はいくつかの項目に分かれていますが、なかでも排気量に応じて高くなる自動車税は毎年払うので特に重要です。
自動車税は以下のように排気量に応じて金額が高くなります。
乗用車の自動車税(年額) | |
---|---|
排気量 | 税額 |
1リットル以下 | 29,500円 |
1リットル超 1.5リットル以下 | 34,500円 |
1.5リットル超 2リットル以下 | 39,500円 |
2リットル超 2.5リットル以下 | 45,000円 |
2.5リットル超 3リットル以下 | 51,000円 |
3リットル超 3.5リットル以下 | 58,000円 |
3.5リットル超 4リットル以下 | 66,500円 |
4リットル超 4.5リットル以下 | 76,500円 |
4.5リットル超 6リットル以下 | 88,000円 |
6リットル超 | 111,000円 |
Aクラスの総排気量は1,331ccなので、年額34,500円の自動車税を払う必要があります。
これを高いととるか、安いととるかは人それぞれです。私としてはメルセデス・ベンツでこの自動車税なら意外と安いかなと思ってます。

③ 車両保険の有無によるが、自動車保険料は高い
次は自動車保険です。もし新車でAクラスを買うのであれば、相応の補償をつけたいでしょうから保険料は高めになるはずです。
今回は以下の条件で保険料をソニー損保にて計算してみました。
- ・年間走行距離 5,000km
- ・主に家庭用
- ・記名被保険者は30歳
- ・ゴールド免許
- ・運転は本人と配偶者
- → 車両保険あり:88,170 円/年
- → 車両保険なし:33,950 円/年
いかがでしょうか。金額を比較すると、車両保険がいかに保険料を押し上げているかがよくわかりますね。
新車だとどうしても補償金額が高くなってしまうので、保険料も高くなります。
ちなみに、自動車保険は40代が一番安くなるので、条件次第ではもっと安くなります。
あと、等級が高い人はもっと安くなるはずです。

④ Aクラスはハイオク。燃費は良くないのでガソリン代も高い
毎月のガソリン代も維持費を考えるうえでは重要ですね。
Aクラスの燃費は15.0km/Lです。かなり低いようにみえますが、これはWLTCモードという実態に見合った燃費の計測方法なので、リアルな数字です。
ここでは以下の条件でAクラスの燃料代(ガソリン代)を計算してみました。
- ・走行距離は毎月300km(年間3,600km)
- ・ガソリン代は140円/L
- ・燃費は15.0km/L
- → 1ヶ月あたり2,800円
ハイオクは輸入車の宿命でして、Aクラスも高いガソリン代を避けることはできません。
金額だけ見ると維持費も安いように見えますが、あくまでも燃費15.0km/Lという条件下でのガソリン代です。
じつはWLTCには市街地モードというものがあり、ストップ・アンド・ゴーが多い状況だと燃費が悪くなります。
AクラスのWLTC市街地モード燃費は10.1kmです。なので、市街地を走る人が多い人はもっとガソリン代は高くなります。
電気自動車の登場が待たれるばかりですがまだまだ時間がかかりそうなので、現状でやれることを考えるべきでしょう。

AクラスはSクラスと同じ安全装備が搭載されている
車になにを求めるかは人によって異なりますが、わたしは何よりも安全性を最優先にして車を選びます。
なにせ心配性なもので、自分が交通事故で人をケガさせてしまったときの悪い妄想が止まらないんです。だから、自動ブレーキはもちろん、大型車に追突されても乗員の安全が確保されるような車を求めています。
これもまた考え過ぎなんですが、どんなに走りが楽しい車に乗っていたとしても、万が一死亡事故でも起こそうものなら人生終わりですからね。
だったら、そこそこ楽しい車に乗りつつ、安全性が極めて高い車に長く乗っていたほうが、精神的にもいいし、心からドライブを楽しめると思ってます。
話はそれましたが、Aクラスの安全装備をくわしく見ていきましょう。
「安全性が高い」と言うのは簡単ですが、なにを持って安全性が高いのかは重要です。
Aクラスは現状で車に搭載できる安全装備が「全部入り」になっているといって差し支えないと思います。
安全装備 | 内容 |
---|---|
アクティブディスタンスアシスト・ディストロニック(自動再発進機能付)&アクティブステアリングアシスト | 高速走行から渋滞時まで、ステアリングに手を添えているだけで、自動加減速とステアリングアシスト |
アクティブレーンキーピングアシスト | 車線をはみ出したときに警告&自動でステアリングを補正 |
アクティブレーンチェンジングアシスト | 移動したい車線側の方向へウインカーを点滅させるだけで、自動で車線変更 |
アクティブブレーキアシスト(歩行者/飛び出し検知機能付) | 前走車、歩行者などとの衝突の危険を警告&自動ブレーキで衝突回避 or 軽減 |
緊急回避補助システム | 歩行者とぶつかりそうになったときに車線変更をアシスト |
渋滞時緊急ブレーキ機能 | 突然渋滞の後尾が現れた場合などに、その左右などに回避スペースがないと判断すると、即座に自動ブレーキが作動 |
アクティブブラインドスポットアシスト | 斜め後方の死角にいるクルマや自転車に気づかずに車線変更しようとすると警告や自動ブレーキで危険回避をサポート |
マルチビームLEDヘッドライト&アダプティブハイビームアシスト・プラス | 片側18個のLEDを瞬時に制御することで、前走車、対向車を眩惑せずに、より広い範囲を自動で照らし続ける |
輸入車にありがちな「カタカナが多すぎ&長すぎてどんな機能なのか全然わからない」という問題はさておき、搭載されている安全装備は非常に優れています。
自動ブレーキとは名ばかりの国産軽自動車とはちがって、Aクラスの自動ブレーキは実際に事故をちゃんと回避できるレベルに到達しています。
以下の動画はAクラスの衝突安全および自動ブレーキのテストについて紹介したものです。
最近は自動ブレーキについて注目されがちですが、自分では回避しようがない他車からの衝突などを考えると、車の剛性もすごく重要ですよね。
たとえば、横から大型車に激突されたときのことを考えると、車の剛性はもちろん、サイドエアバッグの作動についても目を向けておきたいところです。
車の安全性テストの1つにユーロNCAPというものがありますが、Aクラスは最高の五つ星を獲得しています。
これらの安全装備はSクラスにも匹敵するものです。エントリーモデルにすべての技術を投入したところに、メルセデスベンツの本気を垣間見ることができますね。
ただし、これらの安全装備はけっこうな割合でオプション対応になっています。なので、全部のせのAクラスを新車で買えば400万円は余裕で超えてくるでしょう。
Aクラスのスペックは?
メルセデスベンツ Aクラス | |
全長(mm) | 4,440(440cm) |
全幅(mm) | 1,800(180cm) |
全高(mm) | 1,420(142cm) |
車両重量(kg) | 1,400 |
車両総重量 | 1,675 |
最小回転半径(m) | 5.0 |
エネルギー消費効率 〔WLTCモード燃費値〕 | 15.0 |
エンジン | DOHC 直列 4気筒 ターボチャージャー付 |
総排気量(cc) | 1,331 |
使用燃料 | 無鉛プレミアム・ガソリン |
コンパクトカーとしてはサイズが大きめです。そのため「コンパクト」という言葉を信じて乗ってみると、意外な大きさに驚くかもしれません。
エンジンは直列4気筒で特筆すべきポイントはありません。グレードによるエンジン性能差もないので、もっと高いエンジンや走行性能を求める人はAクラスに向かないでしょう。
あくまでもそこそこのラグジュアリー感と安全性を求める人が買うべき車だと私は思っています。

MBUXは便利だけど、実際使わないと思う
新型AクラスにはMBUX(メルセデス・ベンツ ユーザー エクスペリエンスの略)という音声対話型の機能が搭載されています。
これは「Hi,メルセデス」と話しかけてアレコレやりたいことを伝えるだけで、車を操作したり、情報を教えてもらうことができるというものです。
最近流行りのスマートスピーカーが車に搭載されているというイメージがわかりやすいかもしれません。
また、センターディスプレイがすべてタッチパネルになっていて、スマホのように操作できる仕組みになっています。
さて、このMBUXですが、わりと賛否両論です。
たとえば「カフェに行きたい」と話しかければ、最寄りのカフェまでナビで案内してくれたりしますし、「寒い」といえば適温にエアコンを設定してくれます。これはたしかに便利です。
一方で「音声認識の精度が悪い」という声もちらほら聞こえてきます。
そもそも「Hi,メルセデス」と声をかけたときの「メルセデス」自体の音声が認識されないといったレポートもあるくらいです。
まあこのあたりは声のボリュームや滑舌によって個人差があるので一概には言えません。
とはいえ、まだまだ発展途上にあるシステムであることはまちがいなく、あまり過度な期待をしてAクラスを買わないほうが良いでしょう。
行きたい場所を言うだけでナビを設定できるのは確実に便利なんですが、個人的にはスマホのナビアプリで十分かなという気がしています。
新型Aクラスのデザインはフェイスリフトで若返った印象
次はAクラスのデザインを見ていきましょう。
フロントライトがよりシャープな印象になり、先代モデルよりも若返ったデザインになっています。
ボディ全体のフォルムに大きな変化はありませんが、フロントデザインの影響でやや角ばった印象を受けますね。
デザインとは直接関係ありませんが、フロントライトはLEDハイパフォーマンスヘッドライトを採用していて、夜間でも視認性が高いです。
フロントノーズが長いのでスポーティな印象を受けますね。
車のデザインを大きく左右するフロントグリルはいたって普通ですが、ダイヤモンドグリルを選ぶと「メルセデス・ベンツ感」がより強調されますね。
リアデザインはどうでしょう。少し高級感に欠けるかな。個人的な嗜好ですが、水平基調のフラットデザイン好きからすると、このテールライトはちょっといただけません。
ただ、後続車に対する視認性は良いので、より高い安全性が確保されています。
内装はかなり良い。センターディスプレイは近未来感たっぷり
メルセデス・ベンツですから、内装は文句ありません。Aクラスでも十分満足できるはずです。
まずはMBUXに付随して搭載されていて、大型のセンターディスプレイが近未来感を放っています。
操作するのにはそれなりに慣れが必要でしょうが、すべての操作がタッチパネルで済むのは気分が良いですね。
個人的にけっこう嬉しいのが、コードレスでスマホが充電できる「ワイヤレスチャージング」です(A180 styleのオプション設定)。
スマホがQi規格に対応している必要がありますが、狭い車内で電源ケーブルと格闘しなくて済むのは良いと思います。スマホでナビアプリを使う人にとっては不便かもしれませんが(充電しながら画面を見られないので)。
Aクラスはあくまでもエントリーモデルなので過度な期待は禁物ですが、シートの質感などは十分高く、高級感を味わえるしつらえになっています。
Aクラスの本体価格は高いので、安く買う工夫が必要
車の維持費というのは、車体価格とある程度比例します。
やはり高い車のほうがメンテナンスコストや保険料が高いですからね。
というわけで、まずはAクラスのグレード別車体価格を比較してみましょう。
グレード | 価格 |
---|---|
A 180 | 3,280,000 円(税込) |
A 180 Style | 3,690,000 円(税込) |
輸入車にありがちな「グレードが多すぎて違いがわからない」というのは、Aクラスに限ってはありません。
本来であればAMGのAクラスもあるのですが、現状では国内で買えるのは上記の2グレードのみです。
価格を見ると、コンパクトカーとしては高いと思います。国産車のコンパクトカーは100万円台前半で買えちゃいますからね。
とはいえ、国産車と輸入車コンパクトカーをを比べるのは無理があるかもしれません。なぜなら、Aクラスの仕様や質感は非常に高いからです。
あくまでも価格とコンパクトカーというジャンルだけを比較すると高く感じますが、輸入車コンパクトカーの中においてはベストな選択だと私は思ってます。
とはいえ、Aクラスを買うなら少しでも安く買う工夫が必要です。たとえば以下のような。
- ① 競合車を見せて値引き額をアップ
- ② 乗っている車を高く売る(下取りは避ける)
- ③ オプション値引きを着実に狙う
①競合車を見せて値引き額をアップ
コンパクトハッチバックは、輸入車メーカーの多くが参入しているのでライバル車が豊富です。
たとえばAクラスの競合には以下のような車種があります。
- ・BMW 1シリーズ
- ・アウディ A3
- ・ボルボ V40
- ・VW ゴルフ
現状、性能面ではAクラスが頭一つ抜けている印象ですが、ライバル車との比較で値引きは十分に狙えます。
値引き交渉については以下の記事でもくわしく解説しました。

② 乗っている車を高く売る(下取りは避ける)
私が個人的に一番重要視しているのが、いま乗っている車を高く売ることです。
ディーラーの値引きは、やりようによっては30〜50万円も狙えるでしょう。しかし、それなりに交渉も必要ですし、担当者によっては値引きを渋る可能性もあります。
しかし、車の買取額というのは複数の買取業者を比べるだけでわりと簡単に30万円以上高く売れたりするので、苦労して値引きしてもらうよりも手軽です。
実際、わたしは一括査定で車の査定額を比較したら、あっさり30万円以上も高く売ることができました。その体験談は以下の記事で解説。

③ オプション値引きを着実に狙う
現金値引きに越したことはありませんが、もしAクラスの値引きが思ったより伸びなかったらオプション値引きを狙いましょう。
たとえばあと+5万円の値引きが欲しい場合、現金値引きがむずかしいなら5万円分のオプションを付けてもらうのです。
金額は同じなんですが、オプション金額というのは「原価 + 利益」で成り立っているので、オプション値引きのほうがディーラーとしては助かるんですね。
当然、最初は現金値引きを狙うべきですが、厳しくなってきたらオプション値引きに切り替えると有効です。
Comments