新車と中古車のどちらを買うべきかで迷っている人は、意外に多いのではないでしょうか?
そこで、新車と中古車にはそれぞれどんなメリットとデメリットがあるのかについて、分かりやすく解説します。
新車のメリットは、燃費・装備の良さや税金の安さなど
まず、新車のメリットをあげてみましょう。
- ・車としての完成度が高く、燃費や装備も優れている
- ・エコカー減税の対象になっている車種が多い
- ・グレードやボディカラー、オプションなどを自由に選べる
- ・長期間・長距離の保証が付く
- ・ローンの金利が低い
- ・最初の車検までに3年ある
- ・故障の心配が少なく長持ちする
- ・自分が初めてのオーナーになるので気分が良い
新車は車両価格が中古車より高くなりますが、こうした多くのメリットがあります。
次に、それぞれの項目についてくわしく解説していきましょう。
車としての完成度が高く、燃費や装備も優れている
新車として販売されている最新モデルは、旧型モデルと比べると走行性能や居住性、衝突安全性などが改善されています。
また、燃費性能も向上していますし、安全・快適装備面でも、より充実したものとなっています。
車としての総合的な完成度が高いので、手に入れたときに大きな満足感が得られることは間違いないでしょう。

エコカー減税の対象になっている車種が多い
新車で買える最新モデルは総じて燃費・環境性能が高いので、エコカー減税の対象となるケースが多くなっています。
燃費・環境性能面で見劣りする型遅れの中古車と比べると、自動車取得税や自動車重量税などが安く済むメリットがあります。

グレードやボディカラー、オプションなどを自由に選べる
新車の場合は、注文時にグレードやボディカラー、オプション装備などを選んで好みの1台に仕上げることができます。
特に、後から付けることができないディーラーオプションを自由に選べるのは、新車の特権です。
長期間・長距離の保証が付く
新車の場合、「登録日から3年間または走行距離6万km」などの長期間・長距離のメーカー保証が無償で付きます。
中古車の場合、販売店が独自の無償保証を付けることもありますが、期間や距離は新車保証よりもずっと短く設定されています。
当面の間トラブルによる出費の心配をしないで済むのは、新車の大きなメリットです。
ローンの金利が低い
ローンを利用して車を購入する人が多いと思いますが、新車のディーラーローンは、金利が比較的低めに設定されています。
金利はメーカーによって異なりますが、おおむね4%~7%くらいです。
また、輸入車の場合は1%~2%という超低金利のケースもありますが、これなら長期ローンも組みやすくなります。

最初の車検までに3年ある
新車の場合は、最初の車検が3年後です。
購入してから3年間、事故でも起こさない限り大きな出費をしないで済むのは、間違いなくメリットになります。

故障の心配が少なく長持ちする
新車は「出来立てのホヤホヤ」ですし、走行もほとんどしていないので、故障の心配が少ないうえ長期間使うことができます。
特に、車を乗り潰したいと考えている人には、長持ちすることは大きなメリットになるでしょう。

自分が初めてのオーナーになるので気分が良い
新車は自分以外に誰も使用していませんし、当然ながら内外装もピカピカです。
そうしたまっさらな車のオーナーになるのは、誰でも気分が良いものです。
新車のデメリットは、価格の高さや納期の遅さなど
メリットの多い新車ですが、以下のようなデメリットもあります。
- ・購入金額が高い
- ・納期が遅い
- ・リセールバリューの低下が激しい
車両価格が高い
さきほど解説したように、新車には税額やローン金利の面でメリットがあります。
しかし、車両価格が高いため、ほとんどの場合トータルの購入金額は中古車よりも高くなってしまいます。
納期が遅い
新車の場合、現車がそこにある中古車と違い、どしても納期が遅くなります。
早い場合でも2週間~1か月ほど掛かりますし、人気車種の場合は注文してから3カ月~1年も待たされるケースがあります。
少しでも早く車が欲しいという人には、辛いものがあるはずです。
リセールバリューの低下が激しい
新車の場合、買って「中古車」となったその日から、残存価値が急激に下がります。
もし1年後に手放す場合は、車種にもよりますが、リセールバリューは購入価格の半額前後になってしまいます。
そのため、車を短期間で買い替える人には不向きです。

中古車のメリットは、価格の安さや車種の選択肢の多さなど
続いては、中古車のメリットについて解説します。
新車にはない中古車のメリットには、以下のものがあります。
- ・購入金額が安い
- ・納期が早い
- ・リセールバリューの低下が少ない
- ・生産終了になっている車種を選べる
購入金額が安い
新車の場合、車両価格は一番安い車種・グレードでも80~90万円以上します。
一方、中古車の場合は、年式や程度などを気にしなければ1万円~10万円ほどで買える車もあります。
当然、諸経費を含めたトータルの購入金額も中古車の方が安く済むので、予算に制約がある場合や、ローンを利用したくない場合などは大きなメリットになるでしょう。

納期が早い
現車がそこに存在する中古車は、その車を整備して法的な手続きをすれば、すぐに納車できます。
契約を済ませてから早ければ1週間、遅くとも2週間もあれば車が手に入るので、とにかく少しでも早く車が欲しい人に適しています。
リセールバリューの低下が少ない
中古車の場合は、残存価値がすでに下がった状態になっています。
そのため、手放すときのリセールバリューの低下も、新車の場合ほど大きくありません。
したがって、短期間で車を乗り換えたい人には特に向いています。

生産終了になっている車種を選べる
もうひとつ中古車の大きなメリットとしてあげられるのが、すでに生産終了となっている車種を選べることです。
生産終了になっている車種は、トータルの完成度では現行車種に劣るかもしれませんが、現行車種にはない個性を持っています。
とにかく車に個性を求めたい場合は、中古車は新車以上に魅力のある存在です。
また、車種の選択肢が新車よりもはるかに多いことも、中古車ならではのメリットと言えます。
中古車のデメリット
中古車にはさきほど述べたようなメリットがある一方で、少なからぬデメリットも存在します。
中古車のデメリットは以下のとおりです。
- ・車としての完成度や装備が劣る
- ・燃費・環境性能が劣り、エコカー減税の対象になっている車種が少ない
- ・グレードやボディカラー、オプションなどが自由に選べない
- ・保証がないか、あっても期間が短い
- ・ローンの金利が高い
- ・最初の車検が2年後に訪れる
- ・故障のリスクが大きく長持ちしない
- ・外観・内装に使用感がある
- ・前のユーザーがどんな使い方をしていたのか分からない
車としての完成度や装備が劣る
中古車は設計が古いので、最新の車と比べ総合的な完成度が劣るのはやむを得えないところです。
また、衝突安全性や安全・快適装備面でも劣る傾向があるので、いろいろな点で割り切りは必要です。
燃費・環境性能が劣り、エコカー減税の対象になっている車種が少ない
中古車は燃費・環境性能も最新の車より劣るので、エコカー減税の対象になっている車種も新車ほど多くありません。
また、燃費の悪さはお財布の負担に直結します。
グレードやボディカラー、オプションなどが自由に選べない
中古車の場合、新車当時に人気がなかったグレードやボディカラーは、市場にあまり出回っていません。
また、欲しいメーカーオプションが付いていなかったとしても、我慢するしかありません。
保証がないか、あっても期間が短い
中古車の場合、保証がまったく付いていないか、付いていたとしても期間が短かったりします。
そのため、購入後にトラブルが発生した場合の修理代は、自腹での支払いになってしまう可能性が高くなります。
ローンの金利が高い
中古車販売店の場合、扱っているローンは信販会社系です。
金利はディーラーローンよりも高く、8~10%にもなります。
最初の車検が2年後に訪れる
購入してから2年後に車検が訪れてしまうので、早めに車検費用の準備をしておく必要があります。

故障のリスクが大きく長持ちしない
中古車はエンジンなどの主要部品がヘタっているので、故障のリスクも大きくなります。
また、車体や部品の劣化や、交換用部品の在庫切れなどの問題があるので、今後使える年数も新車より短くなります。

外観・内装に使用感がある
中古車は、外観や内装などの普段目に見える部分も劣化しています。
外観に傷や塗装の劣化があったり、内装にヤレや落としきれない汚れがあるといった問題は、どうしても避けられません。
また、タバコ臭やペット臭などがしみついている車もあるので、購入前によく確認する必要があります。

前のユーザーがどんな使い方をしていたのか分からない
中古車の場合、前のユーザーがどんな使い方をしていたのか知る由もありません。
車に負担が掛かる乱暴な運転をしていたかもしれませんし、シートで赤ちゃんのおむつを替えていたかもしれません。
車を大切にしたい人や清潔好きの人には、中古車はあまり向いていないでしょう。
新車と中古車では、結局どっちがおすすめ?
新車と中古車それぞれのメリット・デメリットについて、解説してきました。
どちらも一長一短がありますが、以下のケースに当てはまる人は、新車を買った方が良いでしょう。
- ・性能の優れた最新の車が欲しい人
- ・他人が触っていないピカピカの車でないと嫌な人
- ・装備やボディカラーにこだわりがある人
- ・故障の心配をせずに乗りたい人
- ・一度買った車になるべく長期間乗り続けたい人
一方、中古車に向いているのは、以下にあげるケースです。
- ・予算に制約がある人や車にお金を掛けたくない人
- ・車の状態にあまりこだわらない人
- ・短いサイクルで車を買い替えたい人
- ・生産中止になった車種が欲しい人
新車を買うにしても中古車を買うにしても、もしいま乗っている車からの買い替えの場合は、ディーラーや中古車買取店にそのまま下取りに出してはいけません。
なぜなら、ディーラーの査定額は一般的に低い傾向がありますし、中古車買取店で買取りしてもらうにしても、そこが業界で一番高く買取ってくれるお店である可能性は低いからです。
おすすめは、車の一括査定を利用することです。
車の一括査定は、簡単な手続きをするだけで愛車を一番高く買取ってくれる中古車買取店が見つかる、大変便利なサービスです。