ディーラーで販売されている車には、新車のほかに未使用車と呼ばれているものがあります。
果たして、どっちを選んだら良いのでしょうか。
そこで、新車と未使用車の違いを比較したうえで、どっちがおすすめなのかをお教えします!
未使用車とは、ディーラー名義で登録済の車のこと
まず、未使用車とはどのような車なのかについて、説明します。
ディーラーは、メーカーから月に何台売りなさいというノルマを課せられています。
ノルマを達成すればメーカーから奨励金(ご褒美)がもらえるため、ディーラーは自社名義で新車を登録して台数を上乗せし、とにかくノルマを達成しようとします。
このディーラー名義で登録した新車が、未使用車と呼ばれるものです。
未使用車は内外装がピカピカで、走行距離も多くて10数キロくらいと少なく、事実上は新車と同じようなものです。
しかし、登録済みになっているため、形式上は中古車としての扱いになります。
かつては新古車と呼ばれていましたが、消費者が新車と勘違いしやすいという理由からこの名称が使えなくなり、未使用車と呼ばれるようになりました。
未使用車は、登録車(普通車)と比べて名義変更が容易な軽自動車に多くみられます。
未使用車は、新車と比較すると価格が安いことが最大のメリット
では、未使用車には、新車と比較した場合どんなメリットがあるのでしょうか?
- ・価格が安い
- ・納期が早い
- ・税金が安い
未使用車は新車と比較して価格が安い
まず第一にあげられるのが、未使用車は新車と比較すると価格が安いことです。
もっと正確にいえば、新車のメーカー希望小売価格から値引き分を差し引いた価格よりも、さらに安いということです。
どんなにピカピカであっても、中古車であることに変わりはないので、やはり販売価格は安く抑えられています。
実質的に新車と変わらないピカピカの車が、新車よりも安く手に入るのは魅力です。
未使用車は新車と比較して納期が早い
未使用車は、新車と比較して納期が早いこともメリットにあげられます。
新車の場合は、人気のある車種だと予約がいっぱい埋まっているため、契約してから納車されるまでに半年以上も待たされるケースもあります。
一方、未使用車は中古車と同じように現車がそこにあるわけですから、納期は1週間から長くても2週間くらいで済みます。
したがって、とにかく1日でも早く車が欲しいという人には、新車よりも未使用車の方がおすすめです。
未使用車は新車と比較して税金が安い
未使用車はすでに登録が済んでいるため、買った人が自動車重量税を支払う必要はありません。
また、4月1日以降に買った場合は、その年度の自動車税が免除になります。
さらに、新車よりも車両価格が安いため、自動車取得税も安く済みます。
未使用車は、見た目は新車と同じなのに税金が中古車並みに安い点も、魅力のひとつです。
未使用車は、新車と比較するとグレードや色が選べない
未使用車のメリットについて解説しましたが、何事にもメリットばかりではなくデメリットもあるものです。
この項目では、未使用車には新車と比較するとどんなデメリットがあるのかについて、解説します。
- ・グレードや色、オプションが選べない
- ・車検の残りが少ない
- ・他人に触れられている可能性が高い
未使用車は、新車のようにグレードや色、オプションが選べない
未使用車の一番のデメリットは、新車のようにグレードやボディカラー、オプションを自由に選べない点にあります。
店頭に並んでいる未使用車のグレードは、たいていの場合は一番安いグレードか、売れ筋の中間グレードのいずれかです。
もし、装備の充実した最上級グレードが欲しいと思っても、なかなか見つからないはずです。
また、ボディカラーも一般的に人気のある色の車が多いため、個性的な色の車が欲しいと思っても、出回っている数は決して多くはありません。
そして、オプション装備に関しては、なにも付いていない場合がほとんどです。
ディーラーオプションなら後から追加することもできますが、メーカーオプションは注文時に付けるものなので、後からではどうにもなりません。
したがって、車に対して色々なこだわりがある人は、新車の方が向いています。
もちろん、買ってから自分で後付けすることは可能です。
未使用車は、新車と比較して車検の残りが少ない
新車の場合は、最初の車検までに3年間の期間があるので、当面は車検費用のことを気にせずに乗ることができます。
しかし、未使用車の場合は、登録された時期によっては残りの車検が2年くらいしかないこともあります。
買うときの値段が安くても、お金がかかる車検の時期が早くおとずれるようでは、お買い得とは言い切れなくなってしまいます。
未使用車は、他人に触れられている可能性が高い
未使用車は、お客さんが自由に触れたり車内に乗り込んだりできるような形で展示されています。
そのため、「誰も触っていない、キレイな車じゃないとイヤだ!」という人には、未使用車よりも新車が向いています。
人気のある未使用車は、すぐに売れてしまう
新車の場合は、購入をあせらなくても車がなくなってしまうことはありません。
しかし、未使用車の場合は、人気のある車種はすぐに売れてしまうため、これはという車を見つけたら早急に手を打つ必要があります。
そもそも未使用車としての流通が少ないので、在庫が少ないのです。
したがって、じっくりと腰をすえて車を選びたい人には、未使用車は不向きでしょう。
未使用車と新車は車の選び方によって向き・不向きがある
最後に、未使用車と新車それぞれのメリットとデメリットを、まとめてみました。
新車のメリット
- ・グレードや色、オプション装備を自由に選べる
- ・他人に触られていない
- ・最初の車検までに3年ある
新車のデメリット
- ・未使用車よりも価格が高い
- ・納車までにかなり待たされることがある
- ・税金が高い
未使用車のメリット
- ・新車よりも安く買える
- ・納期が短い
- ・税金が安い
未使用車のデメリット
- ・グレードや色、オプション装備を選べない
- ・車検の残りが少ない場合がある
- ・人気車種はすぐに売れてしまう
- ・他人に触られている可能性が高い
車にこだわりがある人は新車、予算重視なら未使用車を選ぶべき
結局のところ、未使用車と新車ではどちらがおすすめなのでしょうか?
車に対してそれほどこだわりがない人や、新車が欲しいけれど予算がきびしいという人には、未使用車が向いているしょう。
一方、車にこだわりがある人は、未使用車では満足できない可能性が高いので、新車を買った方が良いでしょう。
そして、未使用車を買う場合でも新車を買う場合でも共通していえることがあります。それは、いま乗っている車がある場合、安易にディーラーに下取りに出すと損をするということです。
なぜなら、ディーラーの下取り価格は決して高いとは言えないからです。
ディーラーに下取りに出すよりも、中古車買取店に売った方が高い値段で引き取ってくれます。
さらに車の無料一括査定を利用すれば、多くの中古車買取店の中から、あなたの愛車を一番高く買い取ってくれるお店を見つけることができます。
車の一括査定は手続きも簡単なので、ぜひとも利用をおすすめします。