「新車を買う!」と決めている人は別ですが、多くの人が「新車にするか、中古車にするか」で悩んでいると思います。
実際、「新車ではなく中古車で十分満足だった」というケースはあります。僕が買ったボルボV60は中古車でしたが、「新車を買わなくてよかった」と思ったほどです。
さて、新車と中古車を比較するうえで気になるのがやっぱり価格差ですよね。新車と中古車では価格にどれくらい開きがあるものなんでしょうか?
新車と中古車の価格差(コスト差)で見るべきポイントは4つ
ひとくちに価格差といっても、さまざまな種類があります。
車両本体価格はもちろんのこと、諸費用や税金なども新車と中古車では異なります。
価格差を考えるときのポイントを1つずつ見ていきましょう。
- ① 車両本体価格の差
- ② 自動車取得税の差
- ③ メンテナンスや修理にかかる費用
- ④ 故障リスク
① 車両本体の価格差はどれくらい?
まず、新車と中古車の価格差を考える上で欠かせないのが「車両本体価格」です。
たとえばトヨタ・アクアの場合。
トヨタ・アクア1.5Sは新車販売時車両価格が179万円。
一方、走行距離1.8万kmの同じ型式のアクアが中古価格で153万円。価格差は26万円です。
中古車の価格は走行距離だけでなく、ボディカラーや装備品によっても変わってきます。
26万円の価格差をどう捉えるかは人それぞれです。
1.8万kmの走行距離や使用感など、中古車の状態が気にならないのであれば検討する価値はありそうです。
僕は「26万円の差だったら新車を買うかな」と思います。このあたりは本当に個人差がありますね。
長く乗りたいなら新車を買ったほうが良い
また、長く乗るのであれば新車を買ったほうがいいという考え方もあります。
たとえば10年以上買い替えることなく、乗り潰すつもりであれば新車と中古車の価格差を気にするべきではありません。
乗り潰すのであれば、自分の乗りたいようにカスタマイズして新車を買うようにしましょう。
その理由は、乗り潰すのであれば新車で最初から乗ったほうが長持ちするからです。
いくら走行距離が少ない車でも、運転の仕方が悪いと車の寿命が短くなることがあります。
前のオーナーがどのような運転をしていたかは、知ることはできません。
また、愛着という意味でも新車から乗るメリットは大きいでしょう。
反対に、車を短いサイクルで買い替えるのであれば、価格差を計算してお得な中古車を選ぶほうがいいといえます。

② 中古車は自動車取得税がかなりお得になることも
新車と中古車の価格差(コスト差)を語る上で欠かせないのが車の税金です。
車の税金には「自動車税」「重量税」「自動車取得税」がありますが、この中で新車と中古車の間で価格差が生まれるのは「自動車取得税」です。
自動車取得税は車を買ったときに払う税金で、「取得価額 × 3%」で求められます。
- 新車本体価格200万円の場合
- 200万円 × 3% = 6万円
新車の場合には車両本体価格すべてに税金がかかります。
一方の中古車は以下のような「残価率表」をもとに、自動車取得税を決めます。
数字を覚える必要はありません。ここで注目すべきは、新車登録時から年数が経つごとに数字が減っていることです。
つまり、中古車は年式が古いほど自動車取得税が安くなるということを意味します。
中古車をより安く購入したいのであれば、走行距離が少なくて年式が古い車を選べば自動車取得税を大幅に節約することも可能ということです。さらに、6年超えであれば取得税は0円になります。
ただし、年式は古いけど走行距離が少ない車というのは希少性があって価格が高くなっている場合もあるので注意が必要です。
「年式が古くて走行距離が少ないけど、価格が高い」というのでは、いくら自動車取得税が安くても意味がないですからね。
税金を考えることも大切ですが「最終的に自分はいくら払うのか?」というトータル費用で考えることをオススメします。
③ メンテナンスや修理にかかる費用
中古車は新車に比べると、どうしてもメンテナンスや修理が多く必要になるケースが出てきます。
中でもオイル交換・タイヤ交換は定期的に行わなければいけません。
とはいえ、中古車で買った場合でもすでにオイルは新品に交換されていることが多いですし、タイヤも大きくすり減った状態では販売されることが少ないでしょう。
タイヤの交換だけを考慮した場合でも、2年でタイヤ4本4万円で交換すると、実質的にはそれが新車と中古車のメンテナンス価格差となります。
大切なことは、まず販売されている新車と中古車の価格差を計算することです。
そして、その価格とメンテナンス・修理にかかる費用をくらべてみましょう。
そうすれば、どちらがお得になるかをある程度は見極めることができるはずです。
維持費を計算して、新車と中古車の価格差は妥当か考えるのが最も合理的な考え方といえるでしょう。
④ 新車と中古車、故障リスクはどうか?
新車と中古車のどちらかで悩んでいる人は「中古車は故障が心配」と考えると思います。
いくら安く買っても、故障してしまっては意味がありませんよね。
ご存知のとおり、車は走行距離10万キロが寿命と言われています(きちんとお手入れすれば実際はもっと走りますが)。
ですから、10万キロ以上の中古車を選ぶのであれば、次の車検で買い替える(乗り潰す)つもりで購入するのが賢明です。
走行距離が10万キロを超えてくると、車にガタが出てくるだけでなく、次の買い替えでの査定価格がかなり低くなることにも注意が必要になります。
車を使う回数にもよりますが、1〜2年で次の車に買い替えることになるでしょう。
あまり長く乗っていると故障に悩まされるリスクが大きくなってきますので、新車と中古車の価格差が大きい車(中古車として極端に安く売られている車)には注意が必要です。
価格が安すぎる中古車に飛びつくと結果的に損をする
故障する可能性が高い車は、やはり中古車としてかなり安く販売されます。
一見するとお得に見えますが、自分で修理ができる・あるいは安く修理できる場合をのぞいては、避けるようにしましょう。
せっかく買っても、すぐに故障してしまっては台無しですよね。

リセールバリューが高い車種は中古車と新車の価格差が小さい
中古車と新車の価格差は、車種によって大きく異なります。
リセールバリューが高い車種、つまり中古車でも人気のある車種は中古車と新車の価格差は小さくなります(中古車でも値段が高いということ)。
ですから、車を買う人にとっては中古車と新車のどちらを買うべきか、余計に迷うことになるでしょう。
「手放すときに高く売れる!リセールバリューが高い車種の特徴とは?」でくわしく紹介していますが、中古車でも値段が落ちないのは以下のような車種です。
これらの車種は、そもそも人気が高いので、中古車と新車の価格差が非常に小さくなります。
考え方によっては、「価格がほとんど変わらないんだから、新車買ったほうがお得」と見ることもできるでしょう。
輸入車と国産車では中古車になったときの値落ちがちがう

愛車のボルボ・V60
あと、かなり重要なポイントとして、国産車よりも輸入車のほうが中古車になったときの値下がりが大きいというのがあります。
つまり、輸入車は新車と中古車の価格差が大きいということです。
このあたりは明確な要因がわからないのですが、国産車に対する信頼や安心感が、相対的に輸入車メーカーの中古車価格を下げていると思われます。
最初に紹介したとおり、僕は5年落ちのボルボV60を中古車で買いましたが、新車価格と200万円以上も差がありました。
つまり、中古車として買ったというだけで200万円も安くなったということです。
走行距離が2万キロちょっとでしたので、これはお買い得と言わざるを得ません。
僕の個人的な体験から言わせてもらうと、輸入車は確実に中古で買ったほうがお得です。
今後も海外メーカーの車を中古車として買うことは多分ないと思います。
【結論】新車と中古車、買うならどっち?
新車と中古車の価格差を考える上で欠かせないポイントは以下のとおりです。
- ・車両本体価格
- ・自動車取得税
- ・メンテナンス費用
- ・故障にかかる費用
こうした項目をトータルで考えることが重要で、目先の中古車価格だけではなく、将来的にかかる価格についても考慮しましょう。
最終的な結論としては、中古車は年式が古く走行距離が少ないものであれば「買い」といえます。
走行距離が少なくても、年式が古ければお買い得だからです。
ちなみに、さきほど説明したとおり海外メーカーの車(BMW、メルセデス・ベンツなど)は、中古車で買ったほうが相対的にお得です。
車の購入予算をアップさせるために、絶対やるべきこと
できるだけ良い車を購入するためには、やはりある程度の予算を用意したいところ。
当然ですが、購入予算が増えれば、それだけ車選びの選択肢は増えるからです。
新車と中古車の価格差があったとしても、いま乗っている車を高く売却できれば新車を買う予算が生まれる可能性があります。
車の購入予算が増えれば、グレードを上げることもできますよね。
新車か中古車かを選択する前に、いま乗っている車がどれくらいの価格で売却できるかを知っておくと、結論を出しやすくなります。
そのためには、下取りではなく買取店に査定してもらうことをオススメします。
複数の買取店から見積りをだしてもらうと、愛車の最高額がスグにわかります。
早速、見積もりをとって車を売る準備をはじめましょう。