車の買い替えをすると、車庫証明の手続きが必要になります。
車の買い替えは人生のなかでも楽しいイベントの1つですが、それにともなう書類の手続きはけっこう面倒だったりしますよね。
そんな面倒な手続きの1つに「車庫証明」があります。
車の買い替えにあたって知っておきたい「車庫証明の知識」をわかりやすく解説します。
車庫証明は公道を走るすべての車が登録必須
車庫証明とはカンタンにいうと「車を停める場所をちゃんと決めるための書類」です。
正式には「自動車保管場所証明書」と呼ばれますが、ほぼ「車庫証明」と一般的には省略されています。
車はたくさん走っていますが、基本的にはすべての車がきちんと車庫証明を取っています。
なぜこんなものを取る必要があるのかというと、きちんと申請して認められないと違法駐車や人の駐車場に不法に停める人が出てきてしまうから。
車の数だけ駐車場がないと、車をドコにでも停められてしまいますよね。しっかりと届け出をして、違法な車をなくす必要があるというわけです。
この車庫証明は車をあたらしく買ったとき・車を買い替えたときに必要になります。
ちなみに、新車だけでなく中古車でも車庫証明の登録は必要です。
車を買ったときに必要な車庫証明の手続き方法
実際に車庫証明をとるための手続きについて見ていきましょう。
車庫証明は車の買い替えであれば、販売店にお願いすることもできます。時間が無い人や面倒な人は、こういった販売店に代行してもらうことが多いでしょう。
中古車販売店やディーラーなど、基本的にはどこのお店でも車庫証明は取得してくれます。
意外とバカにならない車庫証明の代行手数料
しかし、車庫証明を取ってもらうには「代行手数料」が必要になります。
販売店やディーラーによって異なりますが、だいたい1万円ほどの手数料がかかることも。
そのため、費用を少しでも節約したい人は自分で車庫証明をとりましょう。
車庫証明はどこで申請することができる?
自分で車庫証明をとる場合には、駐車場が所在する管轄の警察署に行きます。
基本的に書類は警察署でもらうこともできますが、販売店などからもらうことも可能です。
ただし、販売店によっては「車庫証明は弊社で取得します」と決めているところがあります。
わたしが最近買った中古車販売店がそうでした。
理由を聞くと、なかなか申請をしてくれないお客さまがいることがあるから、とのこと。
お店としても手続きで余計なトラブルや納車遅延を起こしたくないですから、心理的にはうなずけます。
ただ、販売店への依頼は任意です。自分でやりたいと思ったら、車庫証明は自分で取ることができますから、その旨を販売店に伝えましょう。
車庫証明にかかる費用は2,500円程度
車庫証明を自力で取得する場合、必要な費用は所轄警察署の交通課窓口で支払います。
都道府県によって費用はことなりますが、おおむね2,000〜2,500円程度です。
やり方さえわかってしまえば、意外と安い料金で済んでしまうということですね。
車庫証明の手続きに必要な書類
車庫証明をとるのに必要な書類は以下のとおりです。
- ▷ 自動車保管場所証明申請書
- ▷ 所在地、配置図
- ▷ 保管場所使用承諾書
- ▷ 自認書
- ▷ 印鑑
基本的に以上の書類があれば手続きできます。ただし、都道府県ごとにちがいがあることがあります。
なかには住民票や印鑑証明書が必要になることもあるので、事前確認が必要です。
車の販売店に聞くか、警察署に問い合わせをしてみましょう。警察の交通課の窓口は意外とやさしい人が多いので、そんなに恐れなくても大丈夫だと思います。
軽自動車の場合は「自動車保管場所届出書」が必要
車庫証明は普通車と軽自動車では必要な書類が異なります。
軽自動車は「自動車保管場所届出書」という書類を提出することで車庫証明を取得します。
名称がちがうだけで、普通車と軽自動車で手続内容が大きく変わるわけではありませんが、書式が違うということは覚えておきましょう。
車庫として登録できる場所にはルールがある
- ① 使用の本拠(自宅や仕事場)から直線距離で2km以内
- ② 駐車場所として使用する権限がある
- ③ 道路以外であれば、駐車場でなくてもOK
- ④ 車が通る道路の妨げにならず、なおかつ車全体が入る
① 使用の本拠(自宅や仕事場)から直線距離で2km以内
車庫として登録できる場所として、距離の制限があります。
自宅や仕事場など、おもに車を使う人がいる場所から直線距離で2km以内の場所でなければいけません。
これはつまり、自宅などから遠く離れた場所を車庫として登録することはできない、ということです。
② 駐車場所として使用する権限がある
当たり前の話ですが、車庫証明として登録する場所は私有地あるいは契約などをして駐車場所として使用権限がある場所でなければなりません。
近所に空き地があったから、そこを無許可で使おうと思っても当然認められません。
裏を返せば使用する権限があればOKなので、自宅駐車場だけでなく、月極駐車場などでも車庫証明の登録が可能です。
③ 道路以外であれば、駐車場でなくてもOK
車庫証明として登録できる駐車スペースは、いわゆる「駐車場」でなくてもOKです。
つまり、私有地や賃貸契約をしたスペースで車を停める場所が確保されていれば、空き地でも問題ないということ。
たまに「こんなところに車停めて平気なの?」というところに車が駐車してあったりしますが、車庫証明さえ取れていれば大丈夫なわけです。
④ 車が通る道路の妨げにならず、なおかつ車全体が入る
車庫証明を取る場所の条件を満たしていたとしても、その場所に停めた車が、公道を走る車の邪魔になってしまうのであればNGです。
たとえば、駐車場として月極駐車場を借りたものの、車が長くて駐車スペースからはみ出てしまう場合があります。
この場合、他の車の妨げになるのもNGですが、そもそも車全体がスペースに入り切らないのであれば車庫として認められません。
ですから、駐車場を契約するときには車のサイズと駐車スペースをよく確認し、車全体が収まるかどうかをチェックしてから契約するようにしましょう。
車庫証明を申請するときの注意点
車庫証明の手続きは素人でもわりとカンタンにできます。
とはいえ、普段ほとんど目にしない書類ばかりなので、油断は禁物です。
車の買い替えで注意したいのは、古い車(買い替え前の車)の扱い方です。
車庫証明は申請をしてから許可が出るまでに何日間か時間を要します。
じつは車庫証明は、申請があってから調査員が実際にその場所まで行って駐車場の状態を確認することがあるからです。
調査員が見るのは、その駐車場にきちんと車を停めることができるか、申請内容に間違いはないか、などです。
もし調査員が現場を見に行ったときに、申請した車(買い替えた新しい車)が止まっておらず、古い車(買い替え前の車)が停まっていた場合は申請が下りないことがあります。
そういった事態を防ぐためにも、車庫証明の申請書には「買い替える前の車のナンバー」も記載しておきましょう。
そして、できることなら納車日を伝えておくと間違いありません。
そうすれば、調査員が間違えることなく、車を買い替えるまでの期間でも車庫証明をもらうことができます。
車庫証明の取り方がわからない場合の対処法
車の買い替えによる車庫証明の手続は、はじめての人でも比較的カンタンにできます。
書類さえ準備してしまえば、管轄の警察署の人が流れについて説明してくれるからです。
とはいえ、車庫証明の手続をする時間がなかったり、それでも取り方がよくわからない or 面倒に感じる人もいることでしょう。
また、いくらカンタンとはいえ、面倒なのは事実ですし、苦手な人は苦手だと思います。仕事で時間が取れない人は、業者に頼んだほうがいいかもしれません。
そんなときは車を購入するときの販売店に手続きを依頼することになると思います。
これから車の買い替えを検討している人は、車の買取業者に必要な手続き内容を相談してみるのもいいでしょう。
車の買取業者は車庫証明やそのほかの手続きについては熟知しています。
買取価格の交渉と合わせて、必要な手続きと書類をひと通り聞いておくだけで、自分で行うときに頭が整理された状態になります。
もちろんそのまま買取店に車庫証明の手続をお願いしてもいいですよね。
わたしは一括査定で車の買取業者を決めましたが、査定してもらうときに必要な書類や手続きを聞きまくりました。
おかげでそのあと自分で行う手続きが非常にスムーズに進みましたよ。
複数の買取店を比べながら、車庫証明などの手続きについても確認してしまいましょう。
車をお得に買い替えることができるので、まずは見積もりを出してもらうと良いですよ。
愛車の最高額がわかれば、買い替えがグッとお得になります。