エニカ(Anyca)は個人間で自分の車を貸したり、誰かの車を借りられるサービスです。株式会社ディー・エヌ・エー(DeNA)が運営しています。
エニカはレンタカーやカーシェアリングにはないメリットも多いですが、デメリットも少なくありません。
エニカで車を借りるまえに注意したいポイントと利用までの流れについてくわしく紹介します。
ちなみに、カーシェア・マイカーシェア・レンタカーのちがいについては以下の記事で解説しています。

エニカは好きな車を好きなタイミングで借りられる(貸せる)仕組み
まずはエニカというマイカーシェアの仕組みについてカンタンに説明しておきましょう。
エニカは【”乗ってみたいに出会える”カーシェアアプリ】というコンセプトを打ち出していて、車に乗りたい人と貸したい人をマッチングするアプリです。
最大の特徴は、個人間で車を貸し借りすること。これまで車を借りるのはレンタカーのみでしたが、そこにあたらしい選択肢が加わったことになります。
エニカで車を借りるまでの流れ

画像:Anyca公式サイト
エニカの登録と利用は、アプリが必要になります。まずは公式サイトからアプリをインストールしましょう。
アプリをインストールしたら、新規会員登録に進みます。【Facebookで登録】 or 【メールアドレスで登録】のどちらかを選びましょう。
アプリで会員登録が完了したら、あとは自分の借りたい車をさがします。
車種名、場所、メーカーなど検索方法は自由なので、借りたい車をさがしやすいのがエニカの魅力です。
オーナーが近所だと車の受け渡しがラク
ちなみに、エニカは車の受け渡しを個人間で直接行います。
原則としてオーナーの最寄り駅で車を引き渡すことが多いので、借りる車をさがす場合は最寄り駅に近いエリアからさがしたほうが利便性は高いと思います。車を借りるために、わざわざ電車を乗り継いで遠くまで行くのはちょっと面倒ですからね。
なかには、所定のエリアまでなら無料で車を届けてくれるオーナーさんもいます。このあたりはオーナーさんのプロフィールにくわしく書かれているので、お目当ての車を見つけたらプロフィールをよく読んでみましょう。
ドライバー登録をすることで、より多くの車が選べるようになる
エニカで車を借りるときは、あらかじめドライバー登録をしておいたほうが良いです。
ドライバー登録とは具体的に、
- ①プロフィール登録
- ②免許証情報の登録
- ③電話番号認証
- ④クレジットカード登録
上記の4つを登録することです。
エニカは借りる人と貸したい人がお互い合意したときに、はじめて契約が成立するシステムです。そのため、オーナーが承認しないと車を借りることができません。つまり、どんなに借りたい車があっても、オーナーが承認してくれないと借りられないわけです。
オーナーが承認するかしないかの判断基準はいろいろあります。共通して言えることは、オーナーとしても車が好きな人や、適切にコミュニケーションが取れる人に車を貸したいと思っているということです。
ですから、プロフィールの内容も重視したほうがいいでしょう(プロフィール文の定型文も用意されているのでラクに入力できます)。
そもそもドライバー登録をしていないと、予約画面に進むことすらできない仕様になっているので、ドライバー登録は先に済ませておきましょう。
エニカで借りるときの料金はいくら?
エニカのレンタル料金は、オーナーが自分で自由に決めることができます。
車両価格の高い車や希少車はレンタル料金が高く設定されています。一方で、国産の大衆車や年式の古い車はレンタル料金が安いです。
車種や年式によって価格は異なりますが、たとえば2006年式のポルシェ911ボクスターであれば、1日(24時間)あたり9,000円で借りることができます(現時点の料金。最新情報は必ずアプリでご確認ください)。

画像:Anyca公式アプリ
せっかくエニカで借りるならふだん乗れない車を借りたい
エニカで借りられる車種は非常にバリエーションが豊富で、希少車も多く揃っています。
これはわたし個人の考えですが、エニカを利用するなら、ふだんは乗れない車に借りるべきだと思います。というのも、大衆車ならふつうのレンタカーを利用すれば済むからです。
たとえばメルセデス・ベンツのGクラスは、ほぼ確実にレンタカーでは借りられないでしょう。
エニカなら、1日(24時間)あたり12,000円で2016年式のGクラスを貸し出しているオーナーさんもいます。はっきりいって破格です。
エニカは事故や盗難は保険で補償される?
エニカは車の貸し借りが決まった段階で、1日保険に自動加入となります。ですから、保険料を追加で払う必要がありません。
ただし、エニカの1日保険は以下の条件でしか補償が受けられないので注意が必要です。
- ①補償額は最大300万円まで(超過分は実費)
- ②免責(自己負担)金額が10万円
- ③盗難は補償の対象外
①補償額は最大300万円まで(超過分は実費)
エニカの1日保険で補償が受けられるのは、最大300万円までです。
つまり、時価が300万円を超える車が全損(廃車にするしかない状態)になった場合、差額は自腹です。
わかりやすい例でいえば、時価600万円のポルシェ911を借りて、事故で全損にしてしまった場合、差額の300万円は実費(自腹)で負担しなければいけません。
②免責(自己負担)金額が10万円
自動車保険ではよくある免責金額がエニカの保険では10万円に設定されています。
免責金額というのは、わかりやすくいえば「自己負担で支払う最低金額」のことです。
たとえば借りた車をキズつけてしまって、15万円の修理代が必要になったとします。保険で全額カバーできそうですが、免責金額が10万円なので、10万円は実費で払わないといけません。差額の5万円のみが、補償対象となります。
修理金額がいくらになろうと、修理代として少なくとも10万円が必要になるので、手元に現金がないと車を借りるのはちょっと危険かもしれません。
エニカは賃貸間で個人情報を公開する必要がある
さきほども少しふれましたが、エニカはドライバー登録が必要なので住所や氏名を登録する必要があります。
住所と氏名が公開されるのは予約が確定した相手のみですが、少なくとも個人情報は相手に知られることになります。もちろん、相手(車のオーナー)の住所や氏名もこちらに公開されます。
車の貸し借りをするので個人情報を教えるのは仕方がないところですが、自分の住所や氏名を知られるのが嫌な人にとっては気になるポイントかもしれません。
エニカで車を借りるメリットとデメリット【まとめ】
- 【メリット】
- ①ふだん乗れない車に乗れる
- ②車種によってレンタカーやカーシェアより安い
- ③いろいろな人と交流できる
- 【デメリット】
- ①車の受け渡し時に初対面の人と会う必要がある
- ②事故や盗難が起きたときの事故負担が心配
- ③オーナーによって当たり外れがある
わたし個人としては、エニカを利用する最大のメリットは「ふだん乗れない車に、安い料金で乗れる」ことだと思っています。
たしかに事故や盗難は心配ではありますが、それを気にしてばかりいては車の運転を楽しめませんよね。
入会費や月会費も一切不要なので、使いたいときに使えるようにとりあえず登録だけ済ませておくのもおすすめです。
車を持っているなら、オーナーになって収入を得ることもできる
ちなみに、エニカは車を借りるだけでなく、貸すこともできます。
車を貸すための登録もエニカのアプリから簡単にできるので、すぐにレンタルをスタートできます。
貸し出すときには自分の希望する条件を指定できますし、貸すか貸さないかはオーナーの承認で決まります。つまり、申し込みが入っても「この人にはあまり貸したくないなあ」と判断すれば、貸さなくてもOKということです。
エニカで車を貸すと収入が入るので、副業的にエニカを使っている人もたくさんいます。
ちなみに車を貸すことで得られるオーナーの毎月の平均収入は2.5万円です(エニカ調べ)。
使ってない車を貸すだけで副収入を得られるのも、エニカの大きなメリットと言えるかもしれませんね。
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