安い車を買いたいけど、故障や不具合がある車は避けたい。中古車を買うとき、誰もが考えることですよね。
じつは比較的安い車でも、故障がしにくくて品質が良い中古車を買うことができます。それが、試乗車として使われていた車を買う方法です。
試乗車を買うメリットと値引き額を紹介しつつ、デメリットについてもしっかり解説します。
中古の試乗車を買うメリットってなに?
中古車えらびで「試乗車を買う」と、一体どんなメリットがあるのでしょうか?
- ・新型あるいは年式の新しい車が安く買える
- ・事故車やメーター改ざんの心配がない
- ・走行距離が少ない
- ・整備が行き届いている
- ・オプションを多く装備している
新型あるいは年式の新しい車が安く買える
ディーラーが試乗車にしている車種というのは、ほとんどが「売れ筋」の車です。売れてない車を試乗車にしても、乗る人がほとんどおらず無意味になってしまいますからね。
話題になっていない旧型の車を試乗車にしても意味がないので、新型や発売されてから日にちが経っていない車が試乗車になることがほとんどです。
ですから、中古で購入できる試乗車は、ほぼ確実に新型や年式があたらしい車です。
中古車として売りに出されるときにはやや古くなっていますが、それでも買う価値は高いといえるでしょう。
とはいえ、あまりにも新しい試乗車だと値段的に安くなりにくいのも事実。これはデメリットです。
目安としては、6ヶ月〜1年以上経過している試乗車なら購入するメリットがあります。
試乗車として役割を終え、次の買い手が見つかっていない車を狙いましょう。
気になるのは試乗車の見つけ方ですが、記事の後半でくわしく解説します。

事故車やメーター改ざんの心配がない
あまり考えたくありませんが、中古車の販売店の中には事故車やメーターの改ざんした車を販売していることがあります。
よほどの専門知識がない限り、素人に危ない車を見抜くのはほぼ不可能です。注意していてもむずかしいでしょう。
その点、試乗車を売りにしている中古車はそういった心配がほとんどありません。というのも、中古の試乗車は不正をする必要がないくらい市場価値が高いからです。
そもそも、試乗車として最初に販売される車は正規ディーラーで売りに出されるはずなので、不正が起きる可能性は極めて低いでしょう。
中古車を買ったあとに「事故車だった」「メーターが改ざんされていた」というケースは少なくありません。そういったリスクを排除したい人にも試乗車はオススメできます。

試乗車は走行距離が少ない
走行距離は中古車の販売価格に大きく影響します。
試乗車を中古車として売り出すのに、2万〜4万キロも走っていたら、かなり安く販売しなくてはいけません。これではディーラーとしては赤字になってしまいます。
そういったことを避けるために、試乗車は定期的にあたらしい車に入れ替えをして、走行距離が多くなり過ぎないようにしているのです。
よって、中古車販売に出回る試乗車は走行距離が少なく、割安である可能性が高くなります。
買った車は長く乗り続けたいという人にも、走行距離が少ない試乗車は適しているといえるでしょう。

整備が行き届いている
試乗車の良し悪しは新車の販売に影響を与えます。
新車を買おうと思っている人が試乗をして、
「あれ、あんまり乗り心地が良くないな」
と思われてしまっては一大事です。あっという間にお客さんが離れてしまいます。
ましてや試乗中に故障でもしようものなら、恐らくそのお客さんは買わずに去ってしまうでしょう。
状態が悪い試乗車は印象が悪くなる。これは当然のことですよね。
試乗車は、いわば会社を映す鏡のような存在です。ですから、ディーラーではほぼ毎日洗車をしていますし、室内の清掃も丁寧に行っています。
整備に関しても万全な状態を維持するように心掛けているので、整備は行き届いているのが試乗車の特徴です。
ただし、試乗車としての役目を終えて、しばらく買い手がついていない車(長い間売れてない車)もあるので注意は必要です。

オプション装備でお得な試乗車がある
試乗車にオプションをたくさん付けているディーラーも少なくありません。
ディーラーとしてはオプションを付けた車を販売したほうが儲かります。ですから、試乗車にもオプションをたくさん付けていることが多いのです。
試乗した人もオプションがたくさん付いた車のほうが、良い印象を抱くのは言うまでもありませんよね。
好みにもよりますが、たとえばエアロパーツが付いている試乗車のほうが購入へのモチベーションは上がるはずです。
新車を買ってオプションを付けたあとの総額よりも、中古の試乗車は同じ条件なら2〜3割ほど安くなることもあります。
オプションは新車よりも中古車のほうが割安になるので、試乗車は狙い目といえます。
中古の試乗車にデメリットはないの?
試乗車のメリットばかりが目につきますが、デメリットの存在も忘れてはいけません。
試乗車を買うことにはどんなデメリットがあるのでしょうか?
- ① たくさんの人が運転している
- ② 市場の流通量が少ない
- ③ 走行距離には注意すべき
試乗車のデメリット① たくさんの人が運転している
試乗車ですから、不特定多数の人が運転してきたというのは1つのデメリットです。
気にならない人もいるでしょうが、知らない人がたくさん運転してきた車が気になる人は試乗車はオススメしません。
衛生面、というのは言いすぎでしょうが、やはり気になる人がいるのも事実です。
もちろん、試乗車として販売される車はキレイにメンテナンスがされているはずですが、気になる人は気になるでしょう。
試乗車のデメリット② 買えるチャンスが少ない
中古の試乗車は、条件が条件だけに、流通量が非常に少ないです。
中古の試乗車を指定して中古車販売店に車を探させることもできなくはありませんが、自分の欲しい車の条件に合った試乗車を見つけるのは大変な作業です。
インターネットで検索をしても、試乗車(いわゆる新古車)の登録数は少ないのがデメリットといえるでしょう。
どうしても状態の良い車が欲しいという人は、試乗車ではなく「認定中古車」を狙うのも1つの方法です。
認定中古車は正規ディーラーがメンテナンスや保証などを請け負っているため、通常の中古車よりも安心して購入することができます(ただし、値段は決して安くありません)。

試乗車のデメリット③ 走行距離が多かったら意味がない
もう1つの注意点は走行距離です。
試乗車といえど、2〜4万キロも走った車では意味がありません。
もちろん、整備などはしっかりされていますが、ただ単に「試乗車」というだけで飛びつくことのないように注意しましょう。
「試乗車として使われていました」というと中古車としての印象は良くなるので売りやすくなりますが、走行距離が多ければ割高になるだけです。

中古の試乗車を買うにはどこで探せばいい?
試乗車が欲しいと思ったら、どのように見つければいいのでしょうか?
さきほど説明したように、試乗車は流通量が多くはありません。ですから、なんとなく中古車をさがすだけではカンタンに見つかりません。
ここでは効率的に試乗車をさがすコツを2つご紹介します。
- ・インターネットの中古車検索を活用
- ・車の買い替えに合わせて試乗車を紹介してもらう
① ネットの中古車検索を活用しよう
1つ目の方法は、インターネットを使って中古車を検索する方法です。
自分で近所の中古車販売店に行くのもいいですが、はっきりいって非効率です。試乗車を狙っているのであれば出会える確率は非常に少ないと言わざるを得ません。
効率的で手間がかからないのは、インターネットで希望の条件をもとに検索する方法です。
欲しい中古の試乗車を見つけたら、あとは販売店に電話をして実車を見に行くだけ。探す手間はかなり省けますよね。
とはいえ、競争率が激しいのはインターネットの中古車検索のデメリットです。
そんななか、中古車販売業者同士でしか知り得ない「優良車」を見つけることができるのが、「ズバット中古車検索サービス」(無料)です。
最大のポイントは「非公開の中古車を見つけることができる」ということ。
あなたがインターネットで検索をかけてヒットする中古車はたくさんあります。
しかし、じつは一般公開されていない中古車が非常に多いのをご存知でしょうか。
試乗車を買うのであれば、まずは最初に活用したいところ。無料で利用できるので、気軽に検索してみることをおすすめします。
② 車の買い替えなら一緒に試乗車を買ってしまおう
2つ目の方法は、車の買い替えに合わせて試乗車を紹介してもらうという方法です。
車を売るときには、いまあなたが乗っている車を中古車販売店に査定してもらうのが一般的です。その販売店で、次のあたらしい車に買い替えます。
そのとき、お店に在庫として持っている中古の試乗車をピックアップしてもらいましょう。
この方法がすぐれている理由は、以下の2つです。
- ・車の買い替え手続きがラクになる
- ・試乗車がみつかりやすい
同じ販売店で購入・売却ができるので、手続きがカンタンです。
また「ウチで車を買ってくれるなら」という理由で「非公開の試乗車」を紹介してくれる販売店も少なくありません。
あなたの車を高く売るためには、インターネットの無料一括査定を使うのがおすすめです。
車の買い替えを検討しているのであれば、まずは一括査定を活用することで愛車の最高額がスグにわかります。
いまの車が高く売れれば、試乗車を買う予算も大幅にアップしますよね。
試乗車のメリット・デメリット【まとめ】
- 【○ メリット】
- ① 状態の良い中古車が見つかる
- ② 割安の車が手に入る
- ③ 不正の心配がない
- 【☓ デメリット】
- ① 買えるチャンスが少ない(流通量が少ない)
- ② いろんな人が運転している
- ③ 走行距離が多い試乗車もある
試乗車に巡り会えたら、それは恐らくかなりラッキーかも知れません。「特に欲しい車種は決まってないから、試乗車でお得ならすぐ買いたい」という人にはまたとないチャンスでしょう。
ただ、試乗車というのにこだわりすぎると、自分の欲しい車種が買えない可能性が高くなります。
僕はあまり試乗車にこだわることなく、中古車も含めて広く探したほうが満足度は高いのではないか?と思っています。